米Astro Technology Companyは、同社の提供する速度を重視して設計されたオープンソースのWebフレームワークAstroの最新バージョンとなる「Astro 2.6」を、6月6日(現地時間)にリリースした。
「Astro 2.6」では、ミドルウェアが安定版となり、すべてのプロジェクトに利用できるようになっている。ミドルウェアによって、ページがレンダリングされてユーザーに返される前、または後にコードの実行が可能となり、認証、リダイレクト、ヘッダ変更などに活用できるようになった。また、ミドルウェアからデータを渡すためのlocalsオブジェクトが新たに導入されており、localsオブジェクトに添付されたデータはすべて永続化され、AstroページコンポーネントまたはAPIエンドポイント関数でAstro.localsから読み取れる。
同じく、ハイブリッドSSR出力モードも安定版となっており、output: "hybrid"設定によってプロジェクト全体をデフォルトで静的に保ち、プリレンダリングされた状態のままで、インタラクティブなAPIエンドポイントとページをサイトに混在させられるようになっている。従来の静的モードとは異なり、ハイブリッドモードではビルド出力にサーバが含まれるため、サイトへの動的ページやAPIの追加が可能になった。
あわせて、カスタムクライアントディレクティブも安定版となり、独自のカスタムクライアントディレクティブを定義できるようになっている。
ほかにも、CSSの小さなスニペットをHTMLに自動でインライン化する設定オプションが新たに追加されるとともに、実験的な機能としてプロジェクト内でリダイレクトをより簡単に追加するための機能の追加、Markdocサポートの改善によるMarkdownおよびMDXと同等の機能の提供、言語ツールの大幅な書き換えおよび内部的なVolarへの移行の完了によるパフォーマンス、機能、安定性の向上が行われた。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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