自働化の構築・実装でテストケースを削減
ある保険会社の申し込み受付ページの開発案件では、20万件の膨大なテストの実施がサービスローンチのために必要だった。チェック作業もテストデータの準備作業もすべて人手で行っていたが、人の手では捌き切れず、短期間ではローンチできない状況だった。
自動化スキルを持った人材がいないこと、テストを行うタイミングが夜ということもあり、リリース要件を満たせない。20万件のテストケースをテストするためには、1日1万件を手動でテストする必要があったが、大量すぎて捌けないため、T-DASHを使ってこの自動化の構築・実装を行った。
T-DASHでは、1人・1か月で夜間作業のみの制約の中、4日間でテストを完了することができた。さらに次月以降は、実質80分の1まで工数が削減できている。RPA的な使い方も可能であり、CI/CD連携が可能になったことについてもメリットを提供することができたと、石原氏は振り返っている。
バルテスの社員がテスト自動化のエキスパート集団であること、テスト自動化の経験・スキル向上に関する取り組みなども紹介された。
- 社員全員にライセンス付与している
- 入社時研修で全員が必修科目として受けている
- 社内エバンジェリスト認定制度を導入している
- テストツールとして標準利用 など
最後に石原氏は、開発現場のQCDクオリティのD(Delivery・納期)を早くするために、Q(Quality・品質)を削りがちになることを指摘。以下のように語り、セッションをまとめた。
「QCDを充実させるためには、Qを削らずにむしろ上げることが大切です。結果として、手戻りが減り、コストもカットできる。納期も早くなるでしょう。Qは自動化で担保することで、うまい、安い、早いを実現し、快適な自動化ライフを送りましょう」(石原氏)