Microsoft、「Visual Studio Code」のPython/Jupyter向け拡張機能の2023年9月版を公開

　米Microsoftは、コードエディタ「Visual Studio Code」の、Python/Jupyter向け拡張機能の2023年9月版を、9月8日（現地時間）に公開した。

　2023年9月版ではまず、「venv」モジュールを利用して開発用の仮想環境を作成しているときに、新しい仮想環境の作成を指示する「Python: Create Environment」コマンドに新機能が加わり、コマンド実行後に新しい環境を作成するか、既存の環境をそのまま利用するのかを選べるようになった。新しい環境の作成を選ぶと、続けてPythonインタプリタの選択、依存関係にあるファイルの指定に画面が移り、その後に既存の「.venv」フォルダを消去し、新しい環境を作成する。

　また、選んだ仮想環境で、環境変数の設定内容を反映しながらターミナルを有効にする機能も試験的に加わった。この機能は設定を保存する「settings.json」ファイルの「python.experiments.optInto」か、「python.experiments.optOutFrom」の設定を変更することで利用できるようになる。

　そして、Pythonプログラム向けフォーマッター（yapf）向けの拡張機能が開発コミュニティから登場した。Microsoftが提供しているPython拡張機能にもyapfに対応する機能は備わっているが、この機能はいずれ廃止とするとしている。Microsoftは同社のPython拡張機能が備える機能を削減し、別の専用ツールの利用を進める方針を採っている。ユーザーによっては必要ない機能を削減し、MicrosoftのPython拡張機能が備える機能を減らすことで、プログラムの安定性と処理性能を高める狙いだ。