ChatGPTの活用でアイデアをいち早く具現化──「完成させる」ことが自信への一歩
──「Kawaii-Kusa」を開発しようと思ったきっかけは何ですか?
Risakoさん:「Kawaii-Kusa」は、GitHub画面に表示されるcontributionグラフ(通称「草」)の色彩を変更したり、好きな画像を表示させたりするChrome拡張機能です。
友達と「何かおもしろいものを作りたい」という話をしていた時に、自分が普段使っているGitHubの「草」はなんで緑色なんだろうと思い始めました。例えばハロウィンの時期には、いつも緑色の「草」がオレンジになるんです。だったら他の色でもいいじゃん、自分でカスタマイズできたらおもしろいよねって。自分が普段使っているものを、よりおもしろくするアイデアは、常に考えているかもしれないです。
私はエンタメ好きもあって、不便を解消するアイデアよりも、日常で使っているものをもっと楽しく、おもしろくするアイデアに惹かれます。一見無駄に見えるようなアイデアに、クリエイティビティと技術を注いで作品にする過程を私は「ムダエイティブ」と呼んでいるのですが、そういうものの方が、私は高いモチベーションを持って開発できるんです。実際、「Kawaii-Kusa」も勢いに乗って2日ほどで開発に取り組み、完成したら「GitHubを可愛くしちゃったな~」ってテンションが上がりました。
──「Kawaii-Kusa」開発には、どのような技術スタックを用いましたか?
Risakoさん:元々あるGitHubのサイトに上書きするかたちで機能を追加したかったので、Chrome拡張として開発することにしました。これまでChrome拡張は作ったことがなかったのですが、調べてみたらTypeScriptで作れるということだったので、これまた書いたことのないTypeScriptで開発しようと決意しまして。「Kawaii-Kusa」開発ためにTypeScriptを勉強したというよりは、ChatGPTに「こんなことがしたいんだけど」と聞くとサンプルコードを返してくれるので、それを読んで理解しながら進めていく感じでした。
ChatGPTを活用すると、開発へのモチベーションも上がります。私はきれいなコードを書くよりも、まずは自分が作りたいものを完成させる方がモチベーションになるタイプなので、ChatGPTを使って作品が早くかたちになるのが嬉しいです。もちろん、今後のアップデートなどを考えたら言語の勉強も必要だと思うのですが、最初は「本当にグラフの色を変えられるのかな?」という気持ちから始めたので、グラフをピンクに変えて初めてスタートラインに立ったような気持ちでした。その自信が、次の開発にもつながると思います。