GitHub Copilotの環境設定
それでは実際にGitHub Copilotを利用するための環境設定方法を説明します。設定は大まかに、1.GitHub Copilotを契約、2.開発環境に拡張機能を設定、の2段階に分かれます。
GitHub Copilotを契約
GitHub Copilotを利用するには契約が必要です。契約プランは「Copilot Individual」「Copilot Business」「Copilot Enterprise」の3プランです(図3)。
各プランの概要を表1に示します。Copilot Individualは個人で契約できるプランです。Copilot BusinessとCopilot Enterpriseはともに組織や企業が対象のプランですが、Enterpriseは上位プランとして、GitHub CopilotのAIをカスタマイズするなど、より高度な機能を提供します。各プランで利用できる機能は公式ページを参照してください。
プラン | 1ユーザーあたりの料金 | 想定ユーザー |
---|---|---|
Copilot Individual | 10ドル/月または100ドル/年 | 個人 |
Copilot Business | 19ドル/月 | 組織や企業 |
Copilot Enterprise | 39ドル/月 | 組織や企業 |
本記事ではCopilot Individualプランを利用します。GitHubのアカウントを持っていることが前提になるので、アカウントがない場合は作成してください。GitHubアカウントでログイン後、アカウントアイコンをクリックして表示されるメニューから「Your Copilot」をクリックします(図4)。
最初の30日は無料トライアルが利用できますが、申込時点でトライアル終了後の課金単位(月単位または年単位)を選択する必要があります。また、氏名や住所、支払い手段(クレジットカード)の登録も必要となります。無料トライアル期間終了後は、登録したクレジットカードへ自動的に課金が開始されるので注意してください。トライアルだけでGitHub Copilotの利用を取りやめるには、トライアル期間中に利用停止の手続きをします。
[補足]GitHub Copilotのポリシー設定
GitHub CopilotのようなAIサービスを特に仕事で利用する際には、以下が懸念点として問題になることがあります。
- 一般に公開されているコードと類似の内容が紛れ込むのではないか
- 自分のソースコードがGitHub Copilotで利用されるのではないか
これらの懸念に対応するため、GitHub Copilotにはポリシーの設定項目があります(図6)。この設定項目では、1.一般公開されているものと一致するコードを提案してよいか、2.自分のコードをGitHub Copilotの改善に利用してよいかを設定できます。必要に応じて設定を行ってください。
開発環境に拡張機能を設定
次に、使用する開発環境にGitHub Copilotの拡張機能を設定します。GitHub Copilotの公式ページでは、以下開発環境についての手順が案内されています。
- Azure Data Studio
- JetBrains IDEs(Android Studioなど)
- Vim/Neovim
- Visual Studio
- Visual Studio Code
本連載ではVisual Studio CodeでGitHub Copilotを利用していきます。Visual Studio Code画面左の「拡張機能」メニューで「Copilot」と検索して、「GitHub Copilot」と「GitHub Copilot Chat」をインストールします。前者はGitHub Copilotの基本機能を、後者はチャット機能を提供します。
拡張機能をインストール後、GitHub Copilotを契約したGitHubアカウントでログインします。ログイン後、ウインドウ右下のGitHub Copilotアイコンをクリックして、ウインドウ上部のコマンド パレットに「Status: Ready」と表示されれば、GitHub Copilotを利用する準備完了です。
[補足]GitHub Copilot用の非公式の拡張機能
上で紹介した以外の開発環境をGitHub Copilotに対応させる拡張機能が(非公式に)提供されている場合があります。例を表2に示します。
開発環境 | 拡張機能 |
---|---|
Xcode | |
Eclipse | |
Emacs |
これらは非公式であるため、利用は自己責任となる点に注意が必要です。