米Googleは、スマートフォンやPCなどの小規模な端末に向けた機械学習実行環境である「TensorFlow Lite」を「LiteRT」に改名すると9月4日(現地時間)に発表した。LiteRTはApache License Version 2.0で公開しているオープンソースソフトウェア。
TensorFlow LiteはGoogleが開発し、2017年に公開したソフトウェアであり、現在までに27億台の端末で動作する10万種類のアプリケーションの構築に使われてきたという。最近では本家TensorFlowに先駆けて、PyTorchやGoogle JAX、Kerasで記述したモデルの実行にも対応した。LiteRTは今後、ライブラリやフレームワークを問わず、端末上でモデルを高速に実行する環境を提供していくとしている。
そしてLiteRTは現在、Googleの「Google AI Edge」ツールの一部となっている。このツールは機械学習モデルをAndroidやiOS、組み込み機器で実行する環境を提供するソフトウェアだ。
今回の改名では、機能の追加や変更などはないが、WebサイトやGitHubレポジトリが移転する。パッケージマネージャーでTensorFlow Liteをダウンロードしている開発者は、MavenやPyPi、CocoapodsからLiteRTをダウンロードするように依存関係を設定する必要がある。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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