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PHPカンファレンス実行委員プレゼンツ PHPの最前線

PHPパッケージ管理ツール「Composer」の処理の仕組みを見てみよう!

PHPカンファレンス実行委員プレゼンツ PHPの最前線 第4回

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 PHPに関する日本最大のカンファレンスである「PHPカンファレンス2024」が2024年12月22日(日)に開催されます。カンファレンス盛り上げ企画として、開催までの5カ月間にわたりPHPの技術記事の連載を企画しました。この記事をお読みの皆さんには、PHPのさまざまな技術に触れながらカンファレンス当日を楽しみにしていただければと思います。 第4回目の今回は、PHPのパッケージ管理ツールとしておなじみの「Composer」について、どのようにパッケージの存在を確認し、バージョンを解決するのか、一連の流れを見ていきましょう。

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パッケージ管理ツール「Composer」

 今日では、多くのプログラミング言語において、開発プロジェクトにパッケージ管理ツールが欠かせないものとなりました。

 既存資産の活用で「車輪の再発明」を避け、開発の効率化を助けてくれます。また、セキュリティ意識が高まる中で、厳密なバージョン管理や確実なアップデートも強く求められています。使いやすいパッケージ管理ツールがなければ、いずれも頭の痛い問題になるのではないでしょうか。

 言語によってはパッケージ管理ツールを標準で提供されているものもある一方で、コミュニティ主導で3rdパーティツールとして提供されているものも多く存在しています。

 PHPでは、Composerがデファクトスタンダードなツールです。コミュニティ主導で開発されているものですが、PHPを利用するプロジェクトであれば、Composerの利用は不可欠になっているといえそうです。

 では、Composerはどのようにしてパッケージの存在を確認し、バージョンを解決するのでしょうか? そんな疑問に答えるべく、一連の流れを追ってみようというのが本稿の主旨です。

 なお、内容はすべて執筆時点の最新版であるv2.8.2を前提としています。

composer.jsonとcomposer.lock

 多くの類似ツールと同様に、Composerでも「構成管理ファイル」「ロックファイル」によって依存パッケージを管理しています。

 前者にあたるのがcomposer.jsonで、後者がcomposer.lockというファイルです。それぞれの役割は次のとおりです。

  • composer.json:プロジェクトが直接依存するパッケージ名と、許容するバージョンの範囲を指定。アプリケーション(プロジェクト)の開発者が設定するもの。パッケージの追加コマンド(composer require)によって更新される
  • composer.lock:プロジェクトが間接的に依存するものも含めて、パッケージ名と詳細なバージョンを指定。Composerによって自動的に生成されるもの。追加済パッケージのバージョンアップ(composer update)によって更新される

 例えば、composer require "hoge/fuga:^1.0.0"と指定したら、パッケージhoge/fugaのバージョン1.x系統の最新版(例えば1.27.5)が利用されます。その際には、composer.jsonにはhoge/fuga:^1.0.0が、composer.lockにはhoge/fuga:1.27.5が記述されます。

 この例は、「自身が依存を持たない単一のパッケージの取得」という極めて単純なシナリオになっています。それでも、分解して捉えると複数の仕事が含まれていることに気付きます。

  1. パッケージhoge/fugaが存在するか・利用可能かのチェック
  2. hoge/fugaの利用可能なバージョンのチェック
  3. バージョン解決の戦略[1]に基づいて^1.0.0の条件に合致するバージョンの特定

[1] デフォルトでは、安定版かつ最新版を取得します

 これに加えて、一般的なComposerの利用場面では、「間接依存を持つ場合」「複数パッケージ同士が同じパッケージに依存する場合」「インストールの前提条件が指定されている場合(PHPのバージョンや拡張の有無など)」等の更に複雑な要件が発生します。

 こうした問題は、どのように解決されているのでしょうか? 具体的な仕組みを見ていきましょう。

次のページ
パッケージ管理を理解する上で必要な登場人物の整理

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この記事の著者

金城 秀樹(キンジョウ ヒデキ)

 ずっとPHPにお世話になり続けているWeb系プログラマー。趣味は積ん読とNBA観戦。最近は、本を読んだ感想を話すPodcast「readlinefm」もやっています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/20455 2024/11/13 11:00

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