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Webブラウザ上で実行可能なLinux環境「WebVM 2.0」がリリース。GUIアプリケーションにも対応

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 オランダのLeaning Technologiesは、Webブラウザのクライアント側で実行される完全なLinux環境であるWebVMの最新バージョンとなる「WebVM 2.0」を、11月13日(現地時間)にリリースした。

 WebVMは、仮想化エンジンであるCheerpX、仮想ストレージバックエンド、ネットワーク層、エミュレートされたグラフィカルデバイスで構成されている。

 CheerpXは、x86命令からWebAssemblyへの効率的なJust-In-Timeコンパイラと、Linuxシステムコールのエミュレーションレイヤに基づく、x86バイナリコード用のWebAssemblyをベースにした仮想化エンジン。標準のJavaScript/WebAssembly、およびブラウザAPIのみで実装されているため非常に安全で、CDNまたはNPMパッケージを使って、他のJavaScriptライブラリと同様に使用できる。

 WebVMでは、WebSocketを使用してCloudflare Workerバックエンドからオンデマンドで128kbのディスクブロックをダウンロードする、ストリーミングディスクデバイスを実装している。Cloudflare Workerは、世界中に分散しているCloudFlare CDNから、もっとも近いデータセンターで実行されるので、レイテンシを最小限に抑えられる。また、WebSocketの使用によって、厳しいネットワーク環境でも安定したレイテンシの維持を可能にしている。

 また、WebVMはTailscaleと直接統合されており、数回クリックするだけでネットワークに接続できる。Tailscaleは主要なOAuthプロバイダによるログインをサポートしているため、アカウントを容易に作成できる。なお、インターネットにアクセスするには、Tailscaleネットワークを超えてトラフィックを中継する、Exit Nodeの設定が必要となる。

 今回リリースされたWebVM 2.0では、完全なデスクトップ環境の起動を含む、グラフィカルアプリケーションがサポートされており、現時点ではモバイルデバイスでも大量のデータを消費することなく、ほとんどのユーザーがデモを楽しめるよう、最小限のウィンドウマネージャであるi3を使用している。将来のリリースでは、より重いxfce環境の実行を目指すという。

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