パーソルホールディングスは、現在の職種が「ITエンジニア・ITコンサル・ソフトウェア・その他IT系」であり、対象のIT職種に従事している女性IT人材・男性IT人材、および現在の職種が「ITエンジニア・ITコンサル・ソフトウェア・その他IT系」以外の女性総合職人材を対象に実施した、「女性IT人材の就業に関する調査」の結果を2月19日に発表した。同調査は、1月9日〜11日の期間に行われ、1236名から回答を得ている。
調査対象者に、業務内容への満足度を尋ねたところ、「総合的に現在の仕事に満足している」という回答がIT職の女性では43.4%に達し、総合職の女性(36.7%)を上回り、IT職の男性(40.8%)と同程度だった。項目別でみると、IT職の女性は「仕事は自分の適性に合っている」「仕事の中でスキルや能力を高められる環境がある」ことへの満足度がとりわけ高い。
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所属部門における女性の割合を尋ねた質問では、4割未満が8割超に達し、平均でも総合職と比較してIT職の方が女性の割合は低かった。
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管理職の中での女性の割合を尋ねたところ、総合職では平均3割だったのに対して、IT職は1割強に留まっている。
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男女での仕事内容に差があると感じるかについて、「業務量」「求められるスキル」「勤務時間」「評価」「活躍のしやすさ」など15項目について尋ねた質問では、いずれの項目でも「どちらともいえない(差はない)」がもっとも多かった。一方、IT職の女性では「給与」「評価」「昇進・昇格」「活躍のしやすさ」で「男性の方が優位であると感じる」という回答が多く、総合職の女性でも同様の傾向がみられる。
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自身がこの仕事で活躍できると思うポイントでは、IT職の女性は「丁寧な仕事ができる」「仕事を自分の裁量で判断できる」などが上位を占めた。
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女性/男性だから大変だと感じることとしては、IT職では男女とも「特にない」が半数超で総合職よりも高い。一方で、IT職の女性では「昇進・昇格しにくい」「家庭やプライベートとの両立が難しい」「評価されにくい」、IT職の男性では「精神的な負荷が高い」「業務量が多い/配慮されにくい」が上位となり、性別による差異がみられた。
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管理職を目指したいかを尋ねたところ、IT職の女性では「すでに管理職である」が6.9%で、「管理職を目指したい」とする回答は非管理職の20.2%を占めている。
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管理職を目指したい/目指した理由を尋ねた質問では、職種・性別に関わらず「給料が上がる」が最多となり、IT職の女性では「キャリアを進展させられる」がそれに続いた。また、管理職を目指したいと思わない理由では、いずれの職種・性別でも「ストレスが増えそう」「責任が増える」「業務量が増える」「出世には興味がない」が上位を占めている。
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現在の職種に就こうと思った理由を尋ねたところ、IT職では「高いスキル・技術が身につくと思ったから」「興味のある業界・業務内容だったから」「学んできたことや経験が活かせるから」が、男女ともに上位を占めた。
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スキルアップに対する考え方を尋ねた質問では、職種・性別に関わらず転職や異動と比較して「現在の職種(業務内容)でスキルアップしたい」を挙げる割合が高い。一方で、IT職・総合職の女性では、はたらき方やワークライフバランスを優先する意向も強かった。
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スキルや技術習得に関する悩みについては、IT職の女性では68.0%が何らかの悩みを抱えており、その内容としては「時間がない」(33.7%)がもっとも多く、以下「お金がない」「何から始めるべきかわからない」「勤め先で習得の機会がない/少ない」が続いている。
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キャリア継続のために組織に求めることを尋ねたところ、IT職の女性では「休暇の取りやすさ」「勤務地/勤務時間の柔軟さ」「業務量や時間に見合った給与」「正しく評価されること」が上位を占めた。
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