はじめに
本連載では「フロントエンジニアのためのTauri 2.0ではじめるRustプログラミング」という連載で作った一筆書きアプリを「Webアプリ」に作り直して、描いた絵を公開できる掲示板をPythonを使って開発します。解説する予定の目次については以下の通りです。
内容 | 説明 |
第1回:WebページとPythonの基礎知識 | WebアプリはクライアントのHTML5+CSS+JavaScriptで、サーバーサイドはPythonで構築する基礎知識を解説します。 |
第2回:Pythonの文法 | 最低限知っておくべきPythonの文法について解説します。 |
第3回:PythonでWebページを表示 | Pythonで、サーバサイドからWebページを表示する方法を解説します。 |
第4回:PythonでSQLite3のデータベースを扱う | SQLite3でデータベースを扱う解説をします。 |
第5回:Pythonでアバウトページを表示 | 一筆書きBBSのアバウトページを表示します。 |
第6回:Pythonでトップページを表示 | 一筆書きBBSのトップページを表示します。 |
第7回:Pythonでコメントページを表示 | 一筆書きBBSのコメントページを表示します。 |
第8回:Pythonでお絵描きページを表示 | 一筆書きBBSのお絵描きページを表示します。 |
前回の連載を知らない方も「一筆書きBBS」を見てください。本連載では、この一筆書きBBSを開発する過程を解説します。
一筆書きBBSはWebアプリで、クライアントとサーバサイドをプログラミングしてWebページを表示します。Webアプリとは、単純にサイトを見るだけではなく、文章を投稿したらWebページに追加されるような動的なWebプログラムのことです。

連載第1回目の今回は、Webページの概要と、サーバーサイドをPythonで構築するための基礎知識について解説します。
クライアントとサーバサイドについて
クライアントとサーバサイドの関係は次の図のようになります。クライアントは「HTML5+CSS+JavaScript」でWebページを表示します。動的なページの作成やデータベースの扱いにはサーバサイドにプログラミング言語Pythonを使います。

クライアントについて
クライアントとはHTML5+CSS+JavaScriptで表示するWebページのことです。「HTML5」は画像や領域などのタグを配置して文字などを表示するマークアップ言語です。「CSS」は配置のレイアウトなどを装飾するスタイルシートです。「JavaScript」はHTML5に表示するなどの処理を行うプログラミング言語です。
HTML5+CSS+JavaScriptの文法については前回の連載の第3回を参考にしてください。
サーバサイドについて
サーバサイドにはプログラミング言語Pythonを使います。URLアドレスで「GET」や「POST」した値に応じて、その都度Webページをprint関数を使ってHTML5文を書き出します。print関数で書き出すHTML5文には、CSSやJavaScriptを含めることもできます。
Pythonの文法については次回の第2回で最低限知っておくべきことを解説します。
コラム「GETとPOSTについて」
GETとPOSTはどちらもWebアドレスからサーバサイドに値を渡すための仕組みです。
https://bezier.roxiga.com/?page=comment&article_id=8
GETは、アドレスに渡す値の文字列も書かれたURLのWebページを開くことです。
https://bezier.roxiga.com/
POSTは、アドレスに渡す値の文字列を書かずにURLのWebページを開くことです。