「RubyKaigi 2025」で発表されていた、新しいRubyコンパイラ「ZJIT」が、5月14日、Rubyに統合されたことが発表された。
ZJITは、Rubyのリファレンス実装であるYARVに組み込まれた、新しいジャストインタイム(JIT)Rubyコンパイラ。YJITの開発チームが開発し、YJITの性能をさらに向上させたコンパイラになっている。
ZJITは、YARVバイトコードを低水準IR(LIR)に直接コンパイルする代わりに、高水準SSAベースの中間表現(HIR)を使用する。また、1回あたり1つのBasic Blockをコンパイルするのではなく、1つのメソッド全体をコンパイルする。
さらに、コミュニティが貢献しやすいように、「教科書的な」コンパイラを構築することを意図的に選択している。
ZJITプロジェクトはまだ初期段階にあり、本番環境での動作運用は避ける必要がある。Ruby 3.5ではYJITとZJITの両方を同梱してリリースする予定だという。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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