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Women Developers Summit 2025 セッションレポート(AD)

「面白そう」が原動力。ロールモデルがいないからこそ、自分らしく進めるキャリアジャーニー

【session2】ロールモデルはいなかったけど、“面白そう”が道しるべだった 〜エンジニアからITコンサルタントへ。私が選んだキャリアの形〜

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キャリアを前進させた、たった二つのポイント

 26年間のキャリアの中でさまざまな岐路にぶつかった前田氏。どのような軸で判断を下してきたのだろうか。

 これまで前田氏が大事にしてきたのは、「完璧を目指さず、小さくても一歩踏み出してみる」ことと、「面白そうと思えたらやってみる」こと。このたった二つだという。

 キャリアの選択に迷ったときに、指針となるロールモデルがいなかった前田氏。「悩む時間がもったいないからやってみれば」というアドバイスをもらうこともあったが、その言葉だけでは動けなかった。そこに「面白そう」という気持ちがなかったからだ。

 「私のキャリアにおいて『面白そう』という気持ちは、本当にシンプルで小さな気持ちです。ただ私にとっては、それが非常に大事なことでした。不安や心配事がなかったとしても、面白そうという気持ちがなかったら、前には進めなかったと思います」

 ただし、「面白そう」という感覚は急には沸いてこない。不安や心配を一度飲み込んでから、「私だったら何が面白そうと感じるかな」と考えて進んできたという。

 たとえば、一つ目のキャリアの転機だった「育児休暇取得後の復職」。このときは会社で「前例がない」ことも、前田氏が「面白い」と感じるポイントだった。たくさんの不安があったが、「第一号になる面白さがあるのではないか」という気持ちで開発現場に戻ったという。

 また、仕事と育児の両立に葛藤しながらプロジェクトマネージャーのオファーを受けた際も、「自分のチームを作るってどんな感じだろう。見たことのない世界を見てみたい」という興味が前田氏を動かした。

 しかし、この時の決断には「すごく時間がかかった」という。不安や心配が多かったので、最初の一歩として「信頼する方に右腕になってもらおう」と決めて動き出した。

 その結果、よいチームを作ることができ、チームがもたらす相乗効果を知ることができた。「今もチーム力で仕事をすることをとても大事にしていて、この経験が原点になっています」と前田氏。

 この「面白そう」を原動力に、前田氏は40歳での転職も果たした。ウルシステムズのDNAである顧客志向と、自身の考えが重なっていると言い、「お客様の課題解決のことだけ考えて仕事ができるなんて最高」と語る。

 そして現在は、ディレクター(部長)の立場で活躍する前田氏。

 「管理職になるというところに戸惑いを感じている方もいらっしゃるかもしれません。私もそうでした」と話し、管理職の「面白そう」なポイントを見つけるのに苦労した経験を共有した。

 自分が部長としてマネジメント組織を持つにあたって、何が面白いポイントになるのか、長い間答えは見つからなかった。ディレクターという立場の面白さを想像できるようになったのは、前田氏が「企画・構想に携わって、お客様がどこに向かうべきかもう少し深く考えたい」という気持ちが芽生えてきてからだった。

 ディレクター「だからこそ」やれることがあるかもしれない、という考えに至ったので、管理職に就任する決断ができたという。

 その結果、自分で部の戦略を考え、組織を作るといった仕事を通して、やりたかったことが実現できているという。ディレクターというポジションだからこそ、前田氏自身の「面白そう」をかなえることができたのだ。

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一人のロールモデルがいないから、未来を自由に想像できる

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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)

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岡田 果子(オカダ カコ)

 IT系編集者、ライター。趣味・実用書の編集を経てWebメディアへ。その後キャリアインタビューなどのライティング業務を開始。執筆可能ジャンルは、開発手法・組織、プロダクト作り、教育ICT、その他ビジネス。

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丸毛 透(マルモ トオル)

インタビュー(人物)、ポートレート、商品撮影、料理写真をWeb雑誌中心に活動。

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