Devinが目指すのは「エンジニアの軍団」
Cognition Labs共同創業者であり、最高製品責任者(CPO)を務めるWalden Yan氏は、日々コードを書きながら、より良い開発体験を目指してプロダクト開発に取り組んでいる人物だ。

現在同社が提供するプロダクトは、AIエージェント「Devin」と、2025年7月中旬に買収した「Windsurf」の2つ。登壇冒頭では、自身の経歴や会社の歩みとともに、プロダクト誕生の裏側を語った。

12歳の頃からエンジニアリングに興味を持ち始め、多くの時間を費やしてきたYan氏。「自分の仕事を助けてくれるジュニアエンジニアの軍団がいたら、どんなに素晴らしいだろうか」という願いから、Devinの着想を得た。
夢を現実に変えるべく、2024年3月にCognitionを創業。CEOであるScott Wu氏のアパートの一室に仲間たちと集まり、同月、プロトタイプをローンチ。この一歩目はX(旧Twitter)で約3000万ビューという熱狂をもって迎えられた。そして、2024年12月にはついに「Devin」の一般公開が実現した。
日常的な雑務の代行から、スマートフォンでのバグ対応まで。さまざまなユースケースでDevinが活用されるようになり、今やその革新性に多くのユーザーが熱狂している。さらには2025年、わずか3日間でWindsurfの買収をまとめるという劇的な展開もあった。
止まらない快進撃のなかで、「予想外なことに、日本市場から熱狂的な支持を得られた」とYan氏は笑顔を見せる。「Devinにとって、そしてAIにとっても、アメリカ以外で最大の市場だと考えている」。世界を牽引するような技術者集団が、日本にも確かに存在していたのだ。