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技術をビジネスにつなげるエンジニアの事業貢献

生成AIがコードを書き、人は責任を取る──SRE 馬場 俊彰氏に学ぶ「信頼」のエンジニアリング

生成AI時代のエンジニアの一番の仕事「保証」とは?

:SREの分野で、生成AIの発展によって変わった部分と変わらない部分を教えてください。

馬場氏:そうですね。AIはもう毎日使ってますね。Perplexity、GoogleのGemini、Copilot、AWSのBedrockなど、非常に便利です。ただ、時短や効率というよりも、アウトプットの密度やレベルを上げてくれるものだと感じています。全体的に曖昧なものを具体化したり、考え事の入り口のところでよく活用しています。これからもそういった活用は広まるでしょう。

 一方で、既によく言われていることですが、我々の意図に対して適切に出力しているかは結局、我々自身で確認しなければなりません。そうなると、自分の職務領域や成果物に責任を持つことが重要になることは変わらないと思います。これが「保証」という概念です。これが一番の仕事になるでしょう。

:「保証」のためには、具体的にどのような能力が必要でしょうか?

馬場氏:単に手が早いだけじゃなくて、「こんな落とし穴に気づく」とか「こういう観点でちゃんとケアができる」といった点が重要になります。

 昔「すごい人は何ですごいんだろうか」というのを、分解したりして言語化したのですが、そこが「地力」として一番違う。そしてその「地力」が「あの人には仕事が任せられる」「あの人が作ったシステムは安心できるし、手もかからない」という実感に繋がり、周りに伝わっていく。

 この「安心」や「任せられる」といった、一見地味に見える非機能要件こそが、エンジニアの地力の現れであり、事業に貢献するための「保証」につながると思います。

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「保証能力」を身に着けるには?

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この記事の著者

小林 真一朗(編集部)(コバヤシシンイチロウ)

 2019年6月よりCodeZine編集部所属。カリフォルニア大学バークレー校人文科学部哲学科卒。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)

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https://codezine.jp/article/detail/22296 2025/10/31 11:00

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