SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

CodeZine(コードジン) DeveloperZine(デベロッパージン)- エンジニアの意思決定を支える技術情報メディア ProductZine

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

翔泳社の本(AD)

このままでいいのかとざわめく心に問いかける 壁にぶつかるエンジニアに届けたいこの思い

成果ではなく変化に着目する

 ものごとに取り組むうえで、成果は重要です。とはいえ、新しいことにチャレンジしている段階では、なかなか成果が生み出せないこともあります。このとき大切なのが、成果が出ていないことではなく、「昨日の自分と比べて何が変化したのか」に着目することです。

小さな変化を見逃さない

 では、どのように変化を見つけるとよいのでしょうか。実は、私たちの日々の暮らしや仕事の中には、たくさんの「小さな変化」が隠れています。

 これまではほかのメンバーにまかせきりだったリポジトリだが、プルリクエストに対して一言コメントすることができた。一発で思い通りのコードを生成できるプロンプトが書けた。ブログのview数がいつもより多かった。自分自身にとって、「できるようになったこと」はすでに当たり前のものになっているため、昨日できなかったことが今日できるようになったことには意外と気づかないものです。しかし、こうした小さな変化を見逃すことなく、自身の成長として捉えることで、自己効力感が育まれます。ここまでに紹介したふりかえりや日々のちょっとしたメモが、自分の小さな差分に気づくヒントとなってくれます。

変化をモチベーションにつなげる

 変化を見つける力は、いうなればモチベーションを自給自足する力です。他者からの評価ではなく、自分で自分自身を評価することで、ちょっとした変化さえも意味づけして成長の原動力にすることができます。また、さきほど「成果がなかなか生み出せない」と書きましたが、小さい単位でみると小さな成果は出ているものです。

  • プロダクト全体はできあがっていないかもしれないが、少なくともこの小さな機能は動くようになっている
  • テストコードが実装され、これから実装するコードが正しく動作しているか確認できるようになっている
  • メンバーとの定期1on1をセットしたので、成長を後押しする対話を実践する準備ができた

 小さな成果から、次の小さな成果へ。ベイビーステップで一歩一歩進むことで、変化そのものをモチベーションにつなげていくことができます。

変化を記録する

 変化を可視化するもう一つの方法は、過去の自分の記録を残すことです。さきほど「ふりかえりやちょっとしたメモから変化を捉える」と書きましたが、ここではさらに一歩踏み込んで、明確に変化を記録する目的意識をもって文書化していきます。

  • 今日は何をした?
  • 今日新しくやってみたことは?
  • 今日新しくできるようになったことは?
  • どうしてそれができるようになった?

 この小さな記録を、日々コツコツと溜めていきます。半年前のふりかえりを読み返してみると、「あのとき悩んでいたことは、もう当たり前にできている」と気づく瞬間があります。成長とは「変化を認識する力」でもあるのです。

変化を楽しめる者こそが成長する

 成長し続ける人の共通点は、特別な才能でも、恵まれた環境でもありません。それは、「変化を恐れず、自分を見つめ直し、学びを日常化する姿勢」です。

 変化は誰にとっても怖いものですが、小さな一歩から始めることで不安をやわらげられます。いきなり大きな挑戦をするのではなく、まずは身近な学びの機会に参加することから始めてみましょう。

 自らを成長させる学びにゴールはありません。やりきったな、よくまあここまで俺たち来たもんだな、と一息ついて顔を上げると、また新しい道が目の前に広がっているものです。日々の選択と学びの積み重ねによって、今この瞬間にも形づくられています。せっかくなら、変化を楽しんで成長し続けていきたいものです。

 ものごとを学び、熟達するための道のりは、決して平坦なものではありません。春に草花が芽吹いていくように新しい始まりもあれば、プラトーが訪れ、冬ごもりをするように地道に経験を積む時期もあります。

 私たちは、とかく草花が芽吹く春がごとく、ものごとが順調に進むことこそ正解だと捉えがちです。だからこそ、自分自身が停滞しているときには焦りを感じてしまうものです。しかし、どの季節にも意味があることと同様、私たちが学ぶどの時期にも意味があります。

 羅針盤を片手に、自分のペースで歩み続けてください。その一歩一歩が糧となり、あなたのスキルを高みへと誘っていきます。

 3刷を記念して、抜粋記事の第3弾をお届けしました。続きは書籍を確認いただけますと幸いです。ぜひお近くの書店でお手に取ってみてください。

エンジニアのための自己管理入門 堅牢でスケーラブルな働き方を構築する技術
 

Amazon  SEshop  その他

 
エンジニアのための自己管理入門 堅牢でスケーラブルな働き方を構築する技術
 

著:小田中 育生
発売日:2026年06月24日(水)
定価:2,948円(本体2,680円+税10%)

本書について

エンジニアほど多くのストレスに晒される職種はありません。本書は、そんなエンジニアに向けて、「負担を軽減し、よりよく働くための自己管理術」を解説した書籍です。「モチベーション」「時間管理」といったテーマごとに、自己管理のための自分と向き合い方、課題・問題との付き合い方・解決法を紹介します。

この記事は参考になりましたか?

連載通知を行うには会員登録(無料)が必要です。
既に会員の方はを行ってください。
翔泳社の本連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

小田中 育生(オダナカ イクオ)

エンジニアリングマネジメントと目標設定(OKR)を専門とする。 株式会社ナビタイムジャパンでVP of Engineering、株式会社カケハシでHead of Engineeringを 歴任。 2026年7月よりKDDIアジャイル開発センター所属。 コミュニティにも 積極的に参加しておりEMConf JPにはコアスタッフとして関与。 スクラムフェス、Startup in Agile、DevLOVEなどによく出没。 DevOpsDays Antwerp 20...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)

CodeZineは、株式会社翔泳社が運営する開発者のための情報メディアです。日々の開発に取り組むエンジニアやテクノロジーを学びたい方に向けて、プログラミングやAI活用、開発ツール、エンジニアの学びとキャリアに関する記事をお届けしています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/28932 2026/07/16 10:00

おすすめ

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー