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流行りのクラウドサービスを操ってみよう!Amazon EC2/S3環境構築のすべて

Amazon EC2を実践的に使ってみよう ~Amazon EC2/S3環境構築のすべて~

第4回

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 本連載では、Amazonが提供するクラウドコンピューティング・サービス「Amazon Web Services(AWS)」の概要から具体的な使い方までを紹介していきたいと思います。今回は、「Amazon EC2」をさらに便利に活用していくための実践的なオプションや、便利なツールを紹介していこうと思います。

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はじめに

 前回は、「Amazon EC2」を使用するための準備と、実際にインスタンス(仮想サーバ)を起動させるための基本的な手順を紹介しました。

 今回は、その「Amazon EC2」をさらに便利に活用していくための実践的なオプションや、便利なツールを紹介していきます。

これまでの記事

インスタンス(仮想サーバ)のOSイメージを保存するには?

 前回の記事で、「Amazon EC2」ではインスタンスを停止することで、ディスクにそれまで保存した内容が失われてしまうといった注意点を紹介しました。

 これはずっと起動したままであれば大きな問題とはならないケースもあります。しかし、開発やテスト用途として利用し一時的な起動・停止を繰り返す場合や、起動したままの状態を想定しながらも、何らかの要因で一時的に停止しなければならない場合には問題になります。

 そこで「Amazon EC2」では、インスタンスを停止する際にディスク内容をOSイメージとして取得し、同じくAmazonが提供するストレージサービス「Amazon S3」に保管する方法をサポートしています。「Amazon EC2」では、このOSイメージを「AMI(Amazon Machine Image)」と呼びます。

 この方法を使えば、一度停止・保存したインスタンスを再度起動する際、停止直前に取得したAMIを「Amazon S3」からロードすることで、ディスクの内容を復元できます。

 なおAMIの実体はファイルのため、取得したAMI自体は「Amazon EC2」から「Amazon S3」へ転送され、保存されることになります。「Amazon S3」や「Amazon EC2」は転送量に応じて課金されるので、読者の皆さまは料金が大変なことになるのではないかと心配になるかと思いますが、「Amazon EC2」⇔「Amazon S3」間の転送量は課金対象外となっているため、安心して使うことができます。

AMI作成の前提と注意点

 では、起動したインスタンスからAMIを作成していきます。

 AMIを作成するためには、「X.509証明書」が必要となります。X.509証明書の取得から「Amazon EC2」のインスタンスを起動するまでの流れは、前回の記事にて紹介しましたので、そちらをご覧ください。前提として、前回の記事通りの手順でインスタンスを起動しているものとします。

 リスト1は、インスタンスでdfコマンドを実行しディスクのパーティション状況を取得した例です。デフォルト(2008年12月現在)のインスタンスタイプ「m1.small」のパーティション構成になっています。インスタンスタイプについては前回の記事を参照ください。

リスト1
ec2# df
Filesystem           1K-blocks      Used Available Use% Mounted on
/dev/sda1             10321208   1136512   8660408  12% /
/dev/sda2            153899044    192072 145889348   1% /mnt
none                    873880         0    873880   0% /dev/shm

 この中で、イメージ化されるのは「/dev/sda1」のみです。「/dev/sda2(/mnt)」はイメージ化されないため、注意が必要です。「/dev/sda2」に設置するデータについては、別の仕組みでバックアップなどを行う必要があります。この点については、次回の記事にて紹介する予定です。

次のページ
AMIの作成/保存/起動

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この記事の著者

並河 祐貴(ナミカワ ユウキ)

TIS株式会社 / 社内ベンチャーカンパニー「SonicGarden」所属。オブジェクト指向開発、開発環境・ツール整備に従事した後、近年はRuby on Railsを中心としたオープンソース系ミドルウエアの検証 / 導入や、X...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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