![タスクトレイアイコンとバルーンTips(完成図) タスクトレイアイコンとバルーンTips(完成図)](http://cz-cdn.shoeisha.jp/static/images/article/463/completion.gif)
はじめに
SWT(Standard Widget Toolkit)は、統合開発環境であるEclipseのGUIの根本を担う重要なライブラリで、OS固有のルックアンドフィールを実現しながらもクロスプラットフォームで利用可能であるという優れた特徴を持ちます。
ここではSWTがサポートするようになった、タスクトレイアイコン(Eclipse Platform 3.0でサポート)、バルーンTips(先日リリースされたEclipse Platform 3.2でサポート)の表示方法を紹介します。
対象読者
Javaプログラミングに興味のある方。
必要な環境
Visual Editorについて
EclipseプラグインであるVisual Editorはそのダウンロードページにも記載されているとおり、必要条件が指定されています。Visual Editor 1.2はEclipse 3.2上で動作し、さらにEMF(Eclipse Modeling Framework) 2.2.0とGEF(Graphical Editing Framework) 3.2が必要です。
プラグインのインストールはEclipseを終了させてから、ZIPファイルを解凍したフォルダにそれぞれ「plugins」、「features」フォルダが出てきますので、中身をEclipse 3.2の「plugins」、「features」フォルダにそれぞれコピーした後、Eclipseを起動してください。
プログラミングの流れ
まずVisual Editorを使ってウィンドウを作成します。その後、ソースコードを編集してタスクトレイアイコンとバルーンTipsを表示します。残念ながら現時点のVisual EditorではタスクトレイアイコンとバルーンTipsをソースコードの編集なしにグラフィカルに設定することはできませんが、特に難しいものではありません。
それでは順を追って説明していきます。
Eclipseプロジェクトの作成
まず、Eclipseで新規プロジェクトを作成します。Eclipseを初めて起動するとWelcome画面が表示されます。右側の[Go to the workbench]をクリックして閉じます。
![EclipseのWelcome画面 EclipseのWelcome画面](http://cz-cdn.shoeisha.jp/static/images/article/463/welcome.gif)
Package Explorerの上で右クリックして表示されたメニューで、[New]-[Project]を選択して、新しくプロジェクトを作成します。
![](http://cz-cdn.shoeisha.jp/static/images/article/463/package_explorer_new_project.gif)
[Java Project]を選択し、[Next]ボタンをクリックします。
![](http://cz-cdn.shoeisha.jp/static/images/article/463/Select_Java_Project_Next.gif)
プロジェクト名は「TaskTrayAndBalloon」としました。下のProject layoutで[create separate source and output folders]を選択し、[Finish]ボタンをクリックします。
Visual Classの作成
Visual Editorで編集を行うにはVisual Classを作成する必要があります。Visual Classといっても、普通の.javaファイルが作成され、ダブルクリックすると通常のJavaエディタではなくVisual Editorが起動するという違いがあるだけです。
Package Explorerに表示された[src]フォルダの上で右クリックし、[New]-[Other]を選択します。
![](http://cz-cdn.shoeisha.jp/static/images/article/463/src_new_other.gif)
画面上部のWizards欄に「v」と入力すると[Visual Class]が表示されるはずです。選択して[Next]ボタンをクリックします。
![](http://cz-cdn.shoeisha.jp/static/images/article/463/select_visual_class.gif)
Package名としてjp.codezine.trayballoon
を入力します。NameにはMainWindow
と入力します。これがクラス名になります。StyleはSWTのShellが選択されていることを確認してください。SWTでは通常のウィンドウを「Shell」と呼びます。
また、メインメソッドが自動的に作成されるように[public static void main(String[] args)]を忘れずにチェックしてください。通常のクラスでは省略しがちですが、Visual EditorがSWT特有の起動用コードを自動的に生成してくれるので便利です。