データ中心型の開発の実現
総合的なデザインから着手するアプリケーションも多く存在しますが、ほとんどの場合、存在するのはまずデータです。企業データベースの情報を分かりやすく提示するダッシュボードを作成することもあれば、既存のColdFusionまたはPHPアプリケーションに新しいフロントエンドを提供することもあります。あるいは、RESTやSOAPなどのサードパーティサービスに大きく依存していることもあります。サーバーやサービスの詳細は変更されることもありますが、基本は同じです。
必要なものは、それらのすべてのサービスに接続し、Flexコンポーネントにバインドするための簡単な方法です。それが、 Flash Builder 4によるデータ中心型開発手法のテーマの本質です。Flexの経験豊富なデベロッパーでも、Flexを初めて使用するWebアプリケーションデベロッパーでも、これらの機能によって作業期間が大幅に短縮され、ブラウザのHTMLだけでは非常に困難か、あるいは不可能な、データ中心型のエクスペリエンスを実現できます。
Flash Builder 4によるデータ中心型の開発には、以下の3つの主なステージがあります。
- データ/サービスモデルの定義
- Flexコンポーネントへのサービス操作のバインド
- ページングやデータ管理などの高度なデータ機能の実装
データ/サービスモデルの定義とバインドが簡単に
データ/サービスモデルは、サーバーまたはサービス操作とそれらが返すデータを、すべてFlash Builder 4環境で表示するためのアプローチです。
まず、既存ロジック(ColdFusionコンポーネント、PHPクラス、Javaクラス、Webサービス、HTTPベースのサービス、またはローカルXMLデータファイル)をFlash Builderでイントロスペクトします。すると、Flash Builderの新しい「データとサービス」パネルにそれらのサービスがツリービューで表示されます。各種バックエンドテクノロジーに基づく、さまざまなサービスを1つのモデルで表示できます。
操作名をドラッグしてコンポーネントにドロップすれば、サーバー側の操作の結果をFlexコンポーネント(データグリッドやリストなど)に簡単にバインドできます。サービスを使用して、マスター/詳細機能のフォームを生成したり、チャートを作成するのも簡単です。
既存ロジックをまだ作成していない場合は、PHPまたはColdFusion環境向けにFlash Builder 4でサンプルサービスを作成できます。データベース内のテーブルを指定すると、一般的なデータアクセス操作をすべて実装したColdFusionコンポーネントまたはPHPクラスが自動的に生成されます。これは、実際に使えるサーバー側ロジックを迅速に作成し、サービスの実装方法を理解するための方法として非常に有効です。
高度なデータ管理機能
もちろん、データ中心型のアプリケーションで重要なのは、操作をコンポーネントにバインドすることだけではありません。Flash Builderでは、サービスのデータ管理をクライアント側で行うことができるため、データをオンデマンドでフェッチして大量のデータを簡単かつ効率的にスクロールできます。
また、変更履歴によってアクションを取り消したり、通常はハードコードしなければならない共通のCRUD(作成、読み取り、更新、削除)関数を自動生成することも可能です。その結果、通常のHTMLフロントエンドでは不可能な豊かな体験を提供するアプリケーションを作成できます。