開発環境の整備
本連載の第1回と第2回を参考にして、Windows Azureの開発環境を整えてください。
なお、Windows Azure Tools for Microsoft Visual Studioは、本稿執筆時点で最新の「Windows Azure Tools for Microsoft Visual Studio 1.2(2010年6月)」のページからダウンロードしてください。このWindows Azure Tools for Microsoft Visual Studio 1.2の中に、Windows Azure SDKも含まれています。また、同じページからは、初めてリリースされた日本語用のWindows Azure Tools言語パック(JPN)もダウンロードできます。この言語パックをインストールすると、今まで英語表示だったVisual Studio上のWindows Azure関連の機能が日本語表示になります(図1)。
さらに、作成したWebアプリケーションをローカルの開発環境からクラウド環境に配置するためには、前もってWindows Azure Platformを購入しておく必要があります。本連載の第1回を参考にして、Windows Azure Platformを購入してください。
前回の記事執筆以降、Windows Azure Tools for Microsoft Visual Studio 1.2(2010年 6月)がリリースされました。
このバージョン 1.2には、次のような新機能が含まれています。
- Visual Studio 2010 RTMの完全サポート
- .NET 4のサポート: .NET 3.5または.NET 4のどちらを使用するかを選択可能。
- クラウドストレージエクスプローラー: サーバーエクスプローラーで、Windows Azureストレージのブロブとテーブルの読み取り専用ビューを表示。
- 配置方法の簡素化: ソリューションエクスプローラーで [発行] をクリックするだけで、Visual Studioから直接サービスをクラウド環境に配置可能。
- クラウド環境のIntelliTraceサポート
詳細については、MSDNの「Windows Azure Tools for Microsoft Visual Studio 1.2(2010年6月)」を参照してください。
サンプルアプリケーションの作成
それでは、ASP.NET MVCを使用して簡単なWindows Azureアプリケーションを作成してみましょう。一緒に、Windows Azureストレージも使用してみます。
サンプルの概要
図2のような、画像ファイルのアップロード機能を持つページを作成してみます。アップロードされた画像ファイルは、本連載の第2回と第3回でも解説したWindows Azureストレージのブロブに格納されます。入力されたタイトルは、ブロブのメタデータとして登録されます。アップロードに成功すると、図3のように結果ページが表示されます。
これらのシンプルな機能を持つWebアプリケーションを、ASP.NET MVCを使用して作成してみましょう。