グーグル日本語入力の機能を自作アプリに組み込めるように
及川氏は、重要だけれども技術革新があまり行われてこなかった分野での技術として、「Google日本語入力」の最新動向を紹介した。イベント参加者にはマンガ形式で紹介した小冊子も配られた。
Google日本語入力は現在、WindowsおよびMac向けのベータ版が提供されており、今年の春からはオープンソースとしてChrome OS向けの「Mozc」(もずく)も提供されている。本日から、Mac版のソースコードもオープンソースとして公開された。
また、クラウド用APIも本日から公開され、Transliteration APIの日本語サポートが行われた。現在のところ、バックエンドのエンジン部分のみの公開となるが、これによりGoogle日本語入力の機能を自作のアプリに組み込み、高い変換効率、豊富な語彙の恩恵を得られるようになった。仕組みはAPIにHTTPのGETでリクエストを投げ、変換処理などをクラウド側で行い、JSON形式で結果を返すというもの。コードリーディングなどを含めたテクニカルイベントの開催が、10月23日に予定されている。

参加システム「DevQuiz」の意図
最後にイベントの初開催から尽力し、現在はサンフランシスコオフィスに在籍している石原直樹氏が登壇し、今回のイベントの参加条件となった「DevQuiz」について説明した。DevQuizは、さまざまな問題を解く形で開発スキルを問うもので、今年3月に開催された「[Google DevFest 2010 Japan[http://sites.google.com/site/devfest2010japan/]」でも実施された。

純粋なコーディング能力を試す「スーパーハッカー」枠、作成したアプリの利用状況などに基づく「トップフェイバリッツ」枠、開催地からの距離やエッセイの内容を加味した「ネクストジェネレーション」枠の3段階の審査方式になっており、より多くのエンジニアに満足してもらうための参加システムだと説明している。
今回、スーパーハッカー枠で通過できた最低得点は23点で、これはグーグルで想定したものより高かったと説明している。上位20位の参加者には、Google Chromeをデザインしたジャケットがプレゼントされた。

グーグルに入社した社員の多くが意外に感じる点として、グーグルでは「コードを書くことはもちろん、いかにコードをレビューしてもらうかが重要」と考える風土があるという。開発したアプリは、多くのレビューを受けないと製品としてリリースできない。そのため、いかに綺麗なコード、分かりやすいコメントを書くか、コミュニケーションを取るかといったことが重要となる。これが、単純な正答数だけでなく多段階の審査基準を用意した要因の一つだと、石原氏は説明する。
また、レビューで得た経験は、次のプロジェクトや周囲の若手への指導といった糧にもなる。石原氏は「これに限らず、周囲に若手のエンジニアがいたら、ぜひ彼らを育てることを念頭において活動して欲しい」とデベロッパーに呼びかけた。
最後に、オフラインで一同に介した機会を利用して、普段オンラインだけで連絡を取っている人やさまざま技術者との交流を促し、基調講演を締めくくった。
