Azure上でカスタマイズしたWindows VMをイメージ化する
Windows Azure Virtual Machine上の仮想マシンで、OSの設定を変更したり役割を有効化したり、ソフトウェアをインストールしカスタマイズした状態をイメージ化したりすることができます。イメージ化しておくとカスタマイズした仮想マシンの複製が容易になります。カスタマイズした仮想マシンをイメージ化する手順について説明します。
1)仮想マシン上でsysprepを実行する
仮想マシン上で仮想マシン固有の情報を初期化するためにsysprepを実行します。sysprepを実行することで、ホスト名やNW設定などを初期化することができます。
sysprepを実行するために仮想マシンにリモートデスクトップで接続します。接続後、管理者モードでコマンドプロンプトを開き、リスト1を実行します。
cd %windir%\system32\sysprep sysprep.exe
[System Preparation Tool]ダイアログが表示されるので、[System Cleanup Action]で[Enter System Out-of-Box Experience (OOBE)]を選択し、[Generalize]にチェックを入れます。[Shutdown Options]で[Shutdown]を選択しOKボタンをクリックします(図20)。
2)仮想マシンをCaputureする
sysprepを実行すると仮想マシンが停止します。仮想マシン一覧からsysprepを実行した仮想マシンを選択し、下部メニューから[CAPTURE]ボタンをクリックします(図21)。
[Capture Virtual Machine]ダイアログボックスが表示されます。[Image Name]に任意の名前を入力し、[I have sysprepped the Virtual Machine]にチェックを入れOKボタンをクリックします(図22)。[I have sysprepped the Virtual Machine]チェックボックスはオプションではなく、sysprepを実行したかどうかを確認するためのチェックボックスです。このチェックボックスのチェックは必須となっており、チェックを入れていない場合はCaptureを実行することはできません。実際にはsysprepを実行していなかったとしても、チェックを入れることは可能ですが後々不具合の原因となりますので必ず、事前にsysprepを実行してください。
3)Captureしたイメージの確認
Captureしたイメージがイメージとして登録されているかを確認します。Windows Azure管理ポータルの左側メニューからWindows Azure Virtual Machineを選択します。Windows Azure Virtual Machineページの上部メニューから[IMAGES]を選択します(図23)。
IMAGE一覧に先ほどCaptureしたイメージが登録されていることを確認できます(図24)。
ギャラリーで提供されているWindowsのCドライブを拡張する
既定でギャラリーに用意された仮想マシンのイメージでは、Cドライブの容量が30GBになっています。いくつかのソフトウェアはCドライブにしかインストールできないことがあります。そのため、ソフトウェアをインストールしていくとディスクスペースが不足することがあります。2012年9月時点では、クラウド上でCドライブの容量を変更する方法が提供されていません。
仮想マシンのサイズを変更したい場合は、仮想マシンを削除し、残ったVHDをBlobからローカルにダウンロードします。ダウンロードしたVHDをローカルでツールなどで拡張し、再度Windows Azure Virtual Machineにアップロードしなおすことで、Cドライブの容量を拡張できます。