SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

Windows Azure Virtual Machineの取り扱い説明書

Windows Azure Virtual Machine上にWindowsやLinuxの仮想マシンを作成する

Windows Azure Virtual Machineの取り扱い説明書(2)

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Azure上でカスタマイズしたWindows VMをイメージ化する

 Windows Azure Virtual Machine上の仮想マシンで、OSの設定を変更したり役割を有効化したり、ソフトウェアをインストールしカスタマイズした状態をイメージ化したりすることができます。イメージ化しておくとカスタマイズした仮想マシンの複製が容易になります。カスタマイズした仮想マシンをイメージ化する手順について説明します。

1)仮想マシン上でsysprepを実行する

 仮想マシン上で仮想マシン固有の情報を初期化するためにsysprepを実行します。sysprepを実行することで、ホスト名やNW設定などを初期化することができます。

 sysprepを実行するために仮想マシンにリモートデスクトップで接続します。接続後、管理者モードでコマンドプロンプトを開き、リスト1を実行します。

リスト1 sysprepの実行
cd  %windir%\system32\sysprep
sysprep.exe

 [System Preparation Tool]ダイアログが表示されるので、[System Cleanup Action]で[Enter System Out-of-Box Experience (OOBE)]を選択し、[Generalize]にチェックを入れます。[Shutdown Options]で[Shutdown]を選択しOKボタンをクリックします(図20)。

図20 System Preparation Toolダイアログの設定
図20 System Preparation Toolダイアログの設定
2)仮想マシンをCaputureする

 sysprepを実行すると仮想マシンが停止します。仮想マシン一覧からsysprepを実行した仮想マシンを選択し、下部メニューから[CAPTURE]ボタンをクリックします(図21)。

図21 仮想マシンのCAPTURE
図21 仮想マシンのCAPTURE

 [Capture Virtual Machine]ダイアログボックスが表示されます。[Image Name]に任意の名前を入力し、[I have sysprepped the Virtual Machine]にチェックを入れOKボタンをクリックします(図22)。[I have sysprepped the Virtual Machine]チェックボックスはオプションではなく、sysprepを実行したかどうかを確認するためのチェックボックスです。このチェックボックスのチェックは必須となっており、チェックを入れていない場合はCaptureを実行することはできません。実際にはsysprepを実行していなかったとしても、チェックを入れることは可能ですが後々不具合の原因となりますので必ず、事前にsysprepを実行してください。

図22 仮想マシンのCapture
図22 仮想マシンのCapture
3)Captureしたイメージの確認

 Captureしたイメージがイメージとして登録されているかを確認します。Windows Azure管理ポータルの左側メニューからWindows Azure Virtual Machineを選択します。Windows Azure Virtual Machineページの上部メニューから[IMAGES]を選択します(図23)。

図23 IMAGESの選択
図23 IMAGESの選択

 IMAGE一覧に先ほどCaptureしたイメージが登録されていることを確認できます(図24)。

図24 Captureしたイメージの一覧
図24 Captureしたイメージの一覧

ギャラリーで提供されているWindowsのCドライブを拡張する

 既定でギャラリーに用意された仮想マシンのイメージでは、Cドライブの容量が30GBになっています。いくつかのソフトウェアはCドライブにしかインストールできないことがあります。そのため、ソフトウェアをインストールしていくとディスクスペースが不足することがあります。2012年9月時点では、クラウド上でCドライブの容量を変更する方法が提供されていません。

 仮想マシンのサイズを変更したい場合は、仮想マシンを削除し、残ったVHDをBlobからローカルにダウンロードします。ダウンロードしたVHDをローカルでツールなどで拡張し、再度Windows Azure Virtual Machineにアップロードしなおすことで、Cドライブの容量を拡張できます。

次のページ
Linux on Azure VMsの利用手順

この記事は参考になりましたか?

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
Windows Azure Virtual Machineの取り扱い説明書連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

WINGSプロジェクト 大和屋 貴仁(ヤマトヤ タカヒト)

WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/6821 2012/11/07 14:00

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング