Linux on Azure VMsの利用手順
Windows Azure Virtual Machineで、Linuxの仮想マシンを作成する手順をみていきます。イメージギャラリーから仮想マシンを作成する手順はLinuxとWindowsでほぼ同じ手順で作成することができます。ここでは、Hyper-V上で構築した仮想マシンをWindows Azure Virtual Machineにアップロードする方法を紹介します。
オンプレミスのCentOSをAzure VMにアップロードする
1.仮想マシンにCentOS 6.2をインストールする
オンプレミスのHyper-V上に仮想マシンを作成し、CentOS 6.2をインストールします。Windows Azure Virtual MachineでサポートしているLinuxのディストリビューションの種類とバージョンは次の4種類です。その他についてはサポート対象となっていないため、Windows Azure Virtual Machine上で使用は避けてください。
- Open SUSE 12.1
- SLES 11 SP2
- CentOS 6.2
- Ubuntu 12.04
Windows Server 2012から仮想マシンを作成するとデフォルトでVHDXフォーマットが使用されます。Windows Azure Virtual Machineでは、2012年9月段階ではVHDフォーマットしか対応していません。Windows Server 2012で仮想マシンを作成する際には、VHDフォーマットを指定してください。また、Windows Azure Virtual MachineのOS領域は最大127GBまでしか対応していないので、127GB以下に設定してください。
2.ネットワーク設定ファイルを作成する
「/etc/sysconfig/network」ファイルを作成し、リスト2を書き込みます。
NETWORKING=yes HOSTNAME=localhost.localdomain
3.ネットワークインターフェース設定ファイルを作成する
「/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0」ファイルを作成し、リスト3を書き込みます。
DEVICE=eth0 ONBOOT=yes DHCP=yes BOOTPROTO=dhcp TYPE=Ethernet USERCTL=no PEERDNS=yes IPV6INIT=no
4.ネットワークサービスを起動するため、リスト4のコマンドを実行します
chkconfig network on
5.Linux Integration Servicesをインストールする
Linux Integration Services Version v3.4 for Hyper-VISOファイルをダウンロードして、リスト5のコマンドでインストールする。
mount /dev/cdrom /media /media/RHEL6012/install.sh` reboot
6.python-pyasn1をインストールする
python-pyasn1をリスト6のコマンドでインストールします。
yum install python-pyasn1
7.Windows Azure Linux Agentをインストールする
Windows Azure Linux Agentをリスト7のコマンドでインストールする
rpm -ivh WALinuxAgent-1.0-1.noarch.rpm
8.仮想マシンのプロビジョニングを実行する
リスト8のコマンドを実行して、仮想マシンのプロビジョニングを実行します。
waagent –force –deprovision export HISTSIZE=0 logout
9.仮想マシンをシャットダウンする
10.Windows Azureに仮想マシンのイメージをアップロードする
仮想マシンのイメージをWindows Azureにアップロードするには、Windows Azure Command-Line Tools for Linux and Macまたは、CSUpload command-line toolのどちらかを使用します。
Windows Azure Command-Line Tools for Linux and Macを使用して仮想マシンのイメージをアップロードするには、リスト9のコマンドを実行します。
Azure vm image create --location <Location of the data center> --OS Linux <Sourcepath to the vhd>
CSUpload command-line toolを使用して仮想マシンのイメージをアップロードするには、リスト10のコマンドを実行します。
csupload Set-Connection "SubscriptionId=<subscriptionID>; CertificateThumbprint=<Thumbprint>; ServiceManagementEndpoint=https://management.core.windows.net" csupload Add-PersistentVMImage -Destination "http://<blob URL>/vhds/freebsd.vhd" -Label "FreeBSD" -LiteralPath "freebsd.vhd" -OS Linux
以上で仮想マシンのイメージをWindows Azureにアップロードすることができました。以後は、イメージギャラリーから選択して仮想マシンを作成することができます。
まとめ
Windows Azure Virtual Machineでイメージギャラリーから仮想マシンを作成する方法、カスタマイズした仮想マシンからイメージを作成する方法、オンプレミスで作成したイメージをWindows Azureにアップロードする方法について説明しました。
参照文献