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あらゆるソフトウェア開発者のサポートを目指す開発ツール「Visual Studio 2015」特集(AD)

さまざまな開発者の参入を可能にする「ユニバーサルWindowsプラットフォームブリッジ」入門

あらゆるソフトウェア開発者のサポートを目指す開発ツール「Visual Studio 2015」特集 第6回

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 Windows 10とともに登場したアプリプラットフォーム「ユニバーサルWindows プラットフォーム(UWP)」はスマートフォン、IoTデバイス、デスクトップ、タブレットなどのWindows 10がインストールされたデバイス上であればどこでも動作可能というデバイスを横断したアプリ展開が可能なプラットフォームです。しかし、UWPの魅力はそれだけにとどまらず、iOSやAndroidといったスマートフォン用のアプリケーション、Webサイト、従来のWindowsアプリ(Classic Windowsアプリ)をUWPに変換できるWindowsブリッジと呼ばれる技術が登場し、開発者がUWPアプリに参入する機会がさらに増えるのです。本記事では、主にiOS向けのBridge for iOSを中心に、姿を見せつつある各ブリッジについて紹介します。

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Bridge for iOS

Bridge for iOSとは

 Bridge for iOSは、iOS向けのプロジェクトをUWP向けのプロジェクトに変換し、Visual Studioで開けるようにする技術です。従来はProject Islandwoodと呼ばれていました。

 Bridge for iOSは申請が必要なAndroid、Classic Windowsアプリとは異なり、GitHub上でソースコードが公開され、誰でも開発中の状態をテストすることができます。

Microsoft/WinObjC
Microsoft/WinObjC

 Bridge for iOSは現在開発中で以下の機能が未実装です。

  • x86アーキテクトのみ対応
  • コンパイラの最適化
  • Autolayout
  • Storyboardのサポート
  • マップキット
  • AssetsLibrary
  • アドレス帳
  • 広告の表示
  • Objective-C annotations
  • Media Capture and Playback

 上記GitHubのソースにはサンプルが含まれているので、実際にBridge for iOSの機能を確認することができます。

GitHubのサンプルを実行する

 ここではGitHubからBridge for iOSのコードをダウンロードして、サンプルを実行するまでを紹介します。

ソースコードのダウンロード

 Bridge for iOSのページを開き、ソースコードをCloneするかzip形式でダウンロードします。ここではzip形式でダウンロードを選択します。

ソースコードのダウンロード
ソースコードのダウンロード

ライブラリのビルド

 ダウンロードしたWinObjC-master.zipを解凍し、「WinObjC-master\build」フォルダにあるbuild.slnをVisual Studio 2015で開きます。

build.slnを開く
build.slnを開く

 「Ctr+Shift+B」または上部メニューの「ビルド」から「ソリューションのビルド」をクリックし、ライブラリをビルドします。

サンプルの実行

 「WinObjC-master\samples」を開きます。samplesフォルダーにはHelloUIとWOCCatalogという2つのサンプルが置かれていますが、今回はWOCCatalogを実行してみます。WOCCatalogフォルダ以下の「WOCCatalog-WinStore10.sln」をVisual Studio 2015で開きます。

スタートアップの設定

 ソリューションエクスプローラーのWOCCatalog(Universal Windows)プロジェクトを右クリックして「スタートアッププロジェクトに設定」をクリックします。

スタートアッププロジェクトに設定
スタートアッププロジェクトに設定
プロジェクトのビルド

 F5キーでビルドを実行します。UWPアプリが起動することが確認できます。

UWPの起動
UWPの起動
プロジェクトのファイル構成

 サンプルのソースコードを見ると、見慣れた.cppや.csという拡張子のファイルではなく、「main.m(WOCCatalog\Supporting Files以下)」などのObjective-Cで書かれたコードが配置されています。

 ブレークポイントを配置してデバッグすると.m部分で実際に停止することができます。

Objective-Cコードにブレークポイントを設置する
Objective-Cコードにブレークポイントを設置する

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自作のプロジェクトを変換する

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この記事の著者

西村 誠(ニシムラ マコト)

 Microsoft MVP Windows Platform Development。 Flash、PHPの開発経験もあり国産ECサイト構築フレームワーク「EC-CUBE」の公式エバンジェリストでもある。 ブログ:眠るシーラカンスと水底のプログラマー 著書:基礎から学ぶ Windowsストアアプリ開発

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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