SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

こんなに手軽にIoT開発! SORACOM Air / Beamを触ってみよう

こんなに手軽にIoT開発! SORACOM Air / Beamを触ってみよう【前編】 ~ ラズパイと光センサーでアプリをつくる

アカウント登録からデバイスのセットアップ、インターネット接続、簡単なサンプル作成まで


  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

手順2:SORACOM Airで利用するSIMカードの購入と登録

続いて、SORACOM Airで利用するSIMカードを購入します。

Amazon.co.jpでAir SIMを購入

現在Air SIMを購入する方法には、後述のユーザーコンソールでの購入とAmazon.co.jpでの購入の2種類がありますが、ユーザーコンソールでの購入は10枚単位のため、個人で試すのであればAmazon.co.jpからの購入がお勧めです。SIMのサイズとSMSの有無で6種類ありますので、用途に応じて選択します。

なお、本稿では「標準・データ通信のみ」を購入したとします。

Amazon.co.jpでAir SIMを購入
Amazon.co.jpでAir SIMを購入

購入したAir SIMを登録

Air SIMが手元に届いたら、ユーザーコンソールの[+ SIM登録]ボタンをクリックし、カード台紙裏面に記載されている「IMSI」と「パスコード」を入力、[登録]ボタンをクリックします。

購入したSIMの情報を登録
購入したSIMの情報を登録

登録したAir SIMの利用を開始

これでSIM一覧に購入したSIMが追加されました。続いてそのSIMを選択し、[操作]−[使用開始]を選択します。

[使用開始]を選択
[使用開始]を選択

[ステータスを変更する]をクリックします。

[ステータスを変更する]をクリック
[ステータスを変更する]をクリック

「状態」が使用中になったら準備完了です。

「状態」が使用中になったら準備完了
「状態」が使用中になったら準備完了

手順3:Raspberry Pi 2と各デバイスのセットアップ

Raspberry Pi 2のOSとして、今回はDebian GNU/Linuxベースの「Raspbian Wheezy」を利用します。PCやMacでRaspbian WheezyのイメージをあらかじめMicro SDカードに書き込み、Micro SDカードをRaspberry Pi 2にセットします。以下デバイスをそれぞれ設置します。

  • SORACOM Airの台紙からSIMカードを切り取って3G/LTEモデム(L-02C)に差し込み、USBポートに接続[1]
  • GrovePiをRaspberry Pi 2のGPIOピンに設置
  • Grove光センサーをGrovePiのA0に差し込む
  • HDMIケーブルでモニタに接続

設定が完了したら、USB電源に接続、起動します。Raspbianの初期ユーザーはpi、パスワードはraspberryです。SORACOM Airで接続する前に必要なソフトウェアをダウンロードするため、有線LANもしくは無線LANでインターネットに接続しておきます。

なお、L-02Cは使用電流が大きいため、周辺機器の組み合わせによってはUSB電源の容量が不足し機器の動作が不安定になることがあります。

[1]: 他ポートに干渉するので、USBハブや延長ケーブルを経由しましょう。

手順4:SORACOM Airの接続

Raspbian+L-02C+SORACOM Air SIMのセットアップ方法は、ブログ記事「Raspberry Pi にRaspbian(ラズビアン)を入れてSORACOM Airを使ってみた - Mana Blog Next」が詳しいです。ここでは、必要な設定のみ抜粋で紹介します。

wvdialパッケージとejectパッケージのインストール

モデムを設定するwvdialパッケージと、L-02Cの接続時に自動マウントされる仮想CD-ROMを取り外すためのejectパッケージをインストールします。

$ sudo apt-get install wvdial eject
  :(中略)
Processing triggers for man-db ...
Setting up libpcap0.8:armhf (1.3.0-1) ...
Setting up eject (2.1.5+deb1+cvs20081104-13) ...
Setting up libwvstreams4.6-base (4.6.1-5) ...
Setting up libwvstreams4.6-extras (4.6.1-5) ...
Setting up libuniconf4.6 (4.6.1-5) ...
Setting up ppp (2.4.5-5.1+deb7u2) ...
Setting up wvdial (1.61-4.1) ...

Sorry.  You can retry the autodetection at any time by running "wvdialconf".
   (Or you can create /etc/wvdial.conf yourself.)
$

モデムを利用できるようにするために、仮想CD-ROMの取り外しとUSBモデムの設定、デバイスファイルのパーミッションを調整します。

$ sudo modprobe usbserial vendor=0x1004 product=0x618f
$ sudo eject sr0
$ sudo chmod 666 /dev/ttyUSB*

これで準備OKです。モデムの設定ファイル/etc/wvdial.confを、テキストエディタで次のように作成します。

/etc/wvdial.conf
[Dialer Defaults]
Init1 = ATZ
Init2 = ATQ0 V1 E1 S0=0 &C1 &D2 +FCLASS=0
Init3 = AT+CGDCONT=1,"IP","soracom.io"
Dial Attempts = 3
Stupid Mode = 1
Modem Type = Analog Modem
Dial Command = ATD
Stupid Mode = yes
Baud = 460800
New PPPD = yes
Modem = /dev/ttyUSB2
ISDN = 0
APN = soracom.io
Phone = *99***1#
Username = sora
Password = sora
Carrier Check = no
Auto DNS = 1
Check Def Route = 1

モデムによるSORACOM Air SIMでの接続

それでは、モデムによるSORACOM Air SIMでの接続を実行してみます。

$ sudo wvdial &
--> WvDial: Internet dialer version 1.61
--> Initializing modem.
--> Sending: ATZ
ATZ
OK
--> Sending: ATQ0 V1 E1 S0=0 &C1 &D2 +FCLASS=0
ATQ0 V1 E1 S0=0 &C1 &D2 +FCLASS=0
OK
--> Sending: AT+CGDCONT=1,"IP","soracom.io"
AT+CGDCONT=1,"IP","soracom.io"
OK
--> Modem initialized.
--> Sending: ATD*99***1#
--> Waiting for carrier.
ATD*99***1#
CONNECT
--> Carrier detected.  Starting PPP immediately.
--> Starting pppd at Wed Nov  4 08:53:38 2015
--> Pid of pppd: 3298
--> Using interface ppp0
--> pppd: ��v�Z5
--> pppd: ��v�Z5
--> pppd: ��v�Z5
--> pppd: ��v�Z5
--> pppd: ��v�Z5
--> pppd: ��v�Z5
--> local  IP address 10.XX.XX.XX
--> pppd: ��v�Z5
--> remote IP address 10.64.64.64
--> pppd: ��v�Z5
--> primary   DNS address 169.254.0.53
--> pppd: ��v�Z5
$

接続できているようです。次に、インターフェースppp0の確認とインターネット接続を試行してみます。このとき、元々使っていたインターネット接続をいったん切断しておくと、SORACOMでのインターネット接続ができているかを確実に確認できます。

$ ifconfig ppp0
ppp0      Link encap:Point-to-Point Protocol
          inet addr:10.XX.XX.XX  P-t-P:10.64.64.64  Mask:255.255.255.255
          UP POINTOPOINT RUNNING NOARP MULTICAST  MTU:1500  Metric:1
          RX packets:7 errors:0 dropped:0 overruns:0 frame:0
          TX packets:13 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0
          collisions:0 txqueuelen:3
          RX bytes:124 (124.0 B)  TX bytes:345 (345.0 B)
$ ping yahoo.co.jp
PING yahoo.co.jp (183.79.135.206): 56 data bytes
64 bytes from 183.79.135.206: icmp_seq=0 ttl=53 time=25.465 ms
64 bytes from 183.79.135.206: icmp_seq=1 ttl=53 time=28.214 ms
64 bytes from 183.79.135.206: icmp_seq=2 ttl=53 time=29.774 ms
^C
--- yahoo.co.jp ping statistics ---
3 packets transmitted, 3 packets received, 0.0% packet loss
round-trip min/avg/max/stddev = 25.465/27.818/29.774/1.781 ms
$

接続できていますね!

次のページ
手順5:Groveのコーディング

この記事は参考になりましたか?

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
こんなに手軽にIoT開発! SORACOM Air / Beamを触ってみよう連載記事一覧
この記事の著者

大瀧 隆太(オオタキ リュウタ)

クラスメソッド株式会社 AWSソリューションアーキテクト。SORACOMをクラウド屋とデバイス屋をつなぐ夢の架け橋と捉え、SORACOMによるクラウド活用ネタの技術ブログを日夜執筆中(会社ブログ:http://dev.classmethod.jp)。近日立ち上げと噂のSORACOMユーザーグループ(SORA...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/9014 2015/12/22 14:36

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング