IDEの起動
これでインストールできたので、次にIDEを起動してみましょう。インストール終了画面から、Launchボタンをクリックすれば起動します。IDEの初回起動時間も、従来より3割程度早くなったようです。なお、執筆時点では、まだ日本語のメニューは用意されておらず、英語版となります。
startページ
Preview 4からは、スタートページに項目が追加されています。最近使用したソリューションを示すRecent項目に加えて、OpenやNewといった項目が表示されます。Openは、フォルダを開くダイアログなどの表示、Newでは、ソリューションのテンプレートを検索して、新規作成が可能です。
新規作成
Newの検索機能を使って新規作成してみましょう。検索項目に、例えばC#と入力すると、C#を使ったソリューションのテンプレート一覧がずらっと表示されます(ただし、先ほど.NET desktop developmentを選択しているので、その他の機能のテンプレートは表示されません)。
ここでは、Console Applicationを選んでみます。すると、ソリューションの新規作成ダイアログが表示されるので、名前や場所を指定します。
C# 7.0を利用する
Preview 4では、特に指定しなくても次期バージョンの「C# 7.0」の機能が使えるようになっています。ただし、タプル(複数の値をまとめる)構文を記述すると、環境によってはエラーとなるようです。
その場合は、次の手順で不足しているパッケージを手動で導入します。
[tools]メニューから、[NuGet Package Manager]-[Manage packages for Solution]を選択し、Browseタブを開きます。そしてInclude prereleaseにチェックをいれ、ValueTupleと入力して検索します。System.ValueTupleというパッケージが表示されるので、それを選択し、インストールしておきます。
サンプルコード
簡単なコードで動作を確認してみましょう。C# 7.0の新機能である、ローカル関数とタプル構文を使ったサンプルです。
// 身長と体重から、BMI値と適正体重を計算する
static void Main(string[] args)
{
// BMI値と適正体重を返すメソッド
(double bmi, double ideal) BMI(float height, float weight)
{
// 身長をメートルに変換する
height = height / 100;
// 身長の2乗を求める
var h2 = Math.Pow(height, 2);
// BMI値と適正体重を返す
return (weight / h2, h2 * 22);
}
// 170cm 78㎏の例
var (bmi, ideal) = BMI(170,78);
Console.WriteLine("BMI:{0:F2}, 適正体重:{1:F2} kg",bmi,ideal);
}
BMIというローカル関数を使って、体重と身長からBMI値と適正体重を計算します。計算自体は単純なものですが、計算結果の2つの値を、タプルとして返すようにしています。

