SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

最新バージョン「Visual Studio 2017(Visual Studio "15")」特集(AD)

インストール時の速度と容量が劇的に改善! 多目的で気軽に導入しやすい次期バージョン「Visual Studio "15"」

最新バージョン「Visual Studio 2017(Visual Studio "15")」特集 第1回

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 Windows系開発者ならおなじみのマイクロソフトの統合開発環境「Visual Studio」。その次期バージョンとなる「Visual Studio "15"」が、現在プレビュー版(執筆時点ではPreview 4)として公開されています。本連載では、プレビュー版をとおして、Visual Studioの新たな魅力を解説します。 従来のVisual Studioでは、かなりの時間が必要だったインストール、それが劇的に早く終わるように変貌しました。今回は、その新しいインストーラーと、IDEの新機能を取り上げます。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

対象読者

  • Visual Studioを使ったアプリケーション開発に興味がある方

Visual Studio "15"

 「Visual Studio "15"」(以下、VS15)は、統合開発環境Visual Studioの次期バージョンです。なお、Visual Studio 2015とは別物で、この"15"という数字は、内部バージョンに由来するものです。正式にリリースされる際には、異なった正式名称になります。

Visual Studio "15" Preview 4

 VS15は、2016年3月30日にプレビュー版が初めてリリースされた後、順調に開発が進められており、8月22日には、Preview 4がリリースされました。今回のバージョンでは、不具合の修正はもちろん、さらに機能が強化されています。

 なお、プレビュー版ではサポート対象外となっているため、業務環境などへのインストールは避けたほうが無難です。また、Preview 4では、これまでのプレビュー版のアンイストールが推奨されています。ただし、前バージョンのVisual Studio 2015とは、共存インストールが可能です。

VS15の新機能

 VS15での主な機能強化は次のとおりです。

  • インストーラーの刷新
  • スタートページの項目追加などのIDE機能強化
  • 新しいインストーラーに対応した開発用コマンドプロンプト
  • 新しい例外ヘルパーの追加
  • C++コンパイラ、standard libraryの更新
  • IntelliSenseの機能強化
  • Xamarin 4.1の搭載

 VS15の新機能で、まず目をひくのが、インストーラーの刷新です。Preview 3までは、従来のインストーラーと新しいインストーラーの両方が提供されていましたが、今回のPreview 4からは、新しいインストーラーのみとなっています。

 従来のVisual Studioのインストールでは、2時間以上かかる場合もあり、本当に終了するのかと心配するぐらいでした。また、機能を最小にしても、数GBのディスク容量を必要としていました。

 VS15では、このような問題を解消するために、インストーラーが刷新され、インストールファイルの容量の削減と、インストールの劇的な高速化が実現されています。

新しいインストーラー

 では早速、新しいインストーラーを使って、インストールしてみましょう。プレビュー版のダウンロードサイトから、「すぐに使ってみる」ボタンをクリックすると、インストーラーがダウンロードされます。

ダウンロードページ
ダウンロードページ

「ワークロード」の選択

 インストーラーを起動してすぐにInstallボタンが表示されるので、そのボタンをクリックします。するとインストーラー本体のダウンロードが開始され、数分たつと、次のような画面になります。

インストール中の画面
インストール中の画面

 そして、再度Installボタンをクリックすると、次のように、ワークロード(Workloads)と呼ばれる画面になります。

ワークロード画面
ワークロード画面

 ワークロードでは、開発する目的に応じたインストールセットを選択でき、インストールするコンポーネントをカスタマイズすることができます。

 インストールセットには、いずれもコアエディタ機能が含まれています。それ以外のコンポーネントについては、インストールセットによって異なっています。

 Workloads欄でインストールしたいセットをクリックすると、右端に、インストールされるコンポーネントの一覧が表示されます。それらは、さらに個別にインストールするかどうかの設定が可能です。

 ここでは、.NET desktop developmentを選んで、Installボタンをクリックしてみましょう。インストールされるファイルサイズが右下に表示されるようになっており、この場合は、1.02GBとなっています。

 ここから、また必要なコンポーネントがダウンロードされて、インストールが始まります。そして、(環境にもよりますが)たったの10分程度でインストールが終了します。

インストール終了画面
インストール終了画面

「ワークロード」とは

 新しいVSでは、より広範囲な開発に対応するようになっています。C#を使ったデスクトップアプリケーション開発はもとより、iOS/Android対応のモバイルアプリ開発、Node.jsやPythonでの開発までサポートされます。そのため、それぞれの開発に必要なコンポーネントを絞ってインストールできるように、インストーラーが改善されました。

 もちろん、一度インストールした後も、再度インストーラーを起動することで、インストールセットの内容を変更できます。また今後は、クラウド上にインストールセットが残せるようになる予定で、いったん構築した開発環境を、別のPCにすぐに再現することもできそうです。

 なお、Preview 4では、一部未実装のものもありますが、ワークロードでは、次のようなインストールセットが予定されています。

  • UWP(Universal Windows Platform)アプリ開発
  • Webアプリ開発(ASP.NET、TypeScript、Azureツール)
  • Webアプリ開発(Python)
  • Windowsデスクトップアプリ開発(C++)
  • Windowsデスクトップアプリ開発(.NET)
  • Windowsゲームアプリ開発(DirectX)
  • クロスプラットフォームでのモバイル開発(.NET、Xamarin)
  • クロスプラットフォームでのモバイル開発(Apache Cordova)
  • クロスプラットフォームでのゲーム開発(Unity)
  • Linux/IoT向け開発(C++)
  • Android/iOSモバイルアプリ開発(C++)
  • Office/SharePointアドイン開発
  • データサイエンス向け開発(R、F#、Python)
  • Node.jsでの開発
  • データストレージ/SQL処理(SQL、Hadoop、Azure ML)
  • Azureクラウドサービスの開発
  • Visual Studioのextension開発

次のページ
IDEの起動

修正履歴

この記事は参考になりましたか?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
最新バージョン「Visual Studio 2017(Visual Studio "15")」特集連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

WINGSプロジェクト 高江 賢(タカエ ケン)

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/9678 2017/05/09 22:00

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング