AIにおいてもライブラリの組み合わせが重要
巣籠:Einsteinと競合するライブラリについてお聞きします。例えば、GoogleのTensorflowなど競合するライブラリがある中で、市場でリーディングポジションを維持するための工夫や戦略などはあるのでしょうか。
ソーチャー:私は、Tensorflowやその他のAIライブラリはEinsteinと競合するものではないと考えています。OSやプログラミング言語は多数ありますが、それらは問題解決のためのテクノロジースタックであり、新しいものをこれから開発したり、どれか1つのみで完結させる必要はありません。AIにおいても、ライブラリの組み合わせが重要です。単純な問題にはシンプルなモデルを利用すればいいかもしれません。
しかし、大きな課題に対しては、アルゴリズムに加えデータセットというものが重要になります。SOR(System of Record)でも同じですが、何を、どうやってワークフローに統合するのかの問題であって、特定のライブラリで解決できるものではないと思います。
巣籠:最後の質問になります。先ほどJoint Many Task Learningのお話もありましたが、AI以外で、挑戦してみたいことはありますか。
ソーチャー:これまでAIや自然言語処理を通じて、人々とかかわり、世の中を見てきていたので、それ以外の分野で興味を見つけるのは難しいですね(笑)。ただ、今後取り組みたいのは医療分野、医療画像の分野です。医療でAIを応用することは、医療の最終的な目的である患者さんの病気を治す上でどんどん重要になってくると思います。
巣籠:ありがとうございました。