SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

キーパーソンインタビュー

ディープラーニング研究の第一人者が語る最新のAI技術、最終目標は単一モデルでさまざまな質問に答えるAIの実現

リチャード・ソーチャー氏(Salesforce.com, inc. チーフサイエンティスト 兼 Salesforce Research所長)インタビュー/聞き手:巣籠悠輔氏(株式会社情報医療 CTO)

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

AIにおいてもライブラリの組み合わせが重要

巣籠:Einsteinと競合するライブラリについてお聞きします。例えば、GoogleのTensorflowなど競合するライブラリがある中で、市場でリーディングポジションを維持するための工夫や戦略などはあるのでしょうか。

ソーチャー:私は、Tensorflowやその他のAIライブラリはEinsteinと競合するものではないと考えています。OSやプログラミング言語は多数ありますが、それらは問題解決のためのテクノロジースタックであり、新しいものをこれから開発したり、どれか1つのみで完結させる必要はありません。AIにおいても、ライブラリの組み合わせが重要です。単純な問題にはシンプルなモデルを利用すればいいかもしれません。

 しかし、大きな課題に対しては、アルゴリズムに加えデータセットというものが重要になります。SOR(System of Record)でも同じですが、何を、どうやってワークフローに統合するのかの問題であって、特定のライブラリで解決できるものではないと思います。

巣籠:最後の質問になります。先ほどJoint Many Task Learningのお話もありましたが、AI以外で、挑戦してみたいことはありますか。

ソーチャー:これまでAIや自然言語処理を通じて、人々とかかわり、世の中を見てきていたので、それ以外の分野で興味を見つけるのは難しいですね(笑)。ただ、今後取り組みたいのは医療分野、医療画像の分野です。医療でAIを応用することは、医療の最終的な目的である患者さんの病気を治す上でどんどん重要になってくると思います。

巣籠:ありがとうございました。

ソーチャー氏は32歳、巣籠氏は28歳と若い両氏。ディープラーニングで世の中をどう変えていくのか、期待は膨らむばかりだ
ソーチャー氏は32歳、巣籠氏は28歳と若い両氏。ディープラーニングで世の中をどう変えていくのか、期待は膨らむばかりだ

この記事は参考になりましたか?

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
キーパーソンインタビュー連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

中尾 真二(ナカオ シンジ)

フリーランスのライター、エディター。アスキーの書籍編集から始まり、翻訳や執筆、取材などを紙、ウェブを問わずこなす。IT系が多いが、たまに自動車関連の媒体で執筆することもある。インターネット(とは当時は言わなかったが)はUUCPの頃から使っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • X ポスト
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
CodeZine(コードジン)
https://codezine.jp/article/detail/9903 2017/02/14 14:00

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

CodeZine編集部では、現場で活躍するデベロッパーをスターにするためのカンファレンス「Developers Summit」や、エンジニアの生きざまをブーストするためのイベント「Developers Boost」など、さまざまなカンファレンスを企画・運営しています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング