Web、モバイル、プロトタイプ開発の支援機能が強化されたInfragistics Ultimate
まず、Infragistics Ultimateの概要と2017年モデルに追加された機能を整理する。
Infragistics Ultimateは、Webアプリ、モバイルアプリ開発のためのツールスイーツ。近年アプリ開発の主流になってきているアジャイル、DevOpsといった開発ライフサイクルとの親和性を意識したフレームワークの一つである。今回2017年モデル(日本語版)の発表では、次の3つが主な拡張ポイントとなる。
- Xamarinへの対応の強化
- Ignite UIの強化
- Indigo Studioの強化
Xamarinへの対応の強化では、iOS、Android向けのネイティブコントロール群に新機能が追加された。そして、Visual Studioに統合される「Xamarin Productivity Pack」では、アプリ画面のビジュアルプログラミングを可能にし、WYSIWYGコンフィギュレーターとともに、ドラッグアンドドロップによるアプリ設計、コード生成がより効率化される。特にグリッドやチャートのコントロールが追加・強化され、さまざまなチャートやゲージが簡単にアプリに実装できると言う。なお、デスクトップアプリの場合は、Ultimate UI for WPF/Windows Formsが利用できる。
Ignite UIは、動的かつ非同期なWebページ、HTML5によるモダンWebの開発を支援する。年内にはJavaScriptフレームワークであるAngular対応のProductivity Packが提供される予定があると言う。さらに、ユーザーデータの加工に使えるExcelライクなスプレッドシートコンポーネントも追加される。これは、行やレコードごとではなくセルごとの操作が可能で、ピボット処理も可能になる。また、複数ビューのレスポンシブスケジュールを実現するコンポーネントも新規追加となる。
Indigo Studioは、プロトタイピングとユーザビリティ評価のためのテスト環境をコードフリーで構築してくれるツール。コード開発前のアプリのデザインやUIの決定を支援する。サーバー上のプロトタイプに対してリモートでユーザビリティテストを実施したり、テスト状況の記録や再生を行ったりできるようになった。