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基礎からはじめるReact入門

「prop-types」でPropsのデータ型を担保する

基礎からはじめるReact入門 第7回

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propTypesプロパティの2つの書き方

 propTypesプロパティには、2通りの書き方があります。オブジェクトのプロパティとして記述する記法と、クラスと併用する場合のみ使用可能なstaticプロパティとして記述する記法です。

オブジェクトのプロパティとして記述する

 ここまで、本記事の中で紹介してきた書き方はこちらでした。コンポーネントを定義したオブジェクトに対して、propTypesをプロパティとして継ぎ足すことで、定義を実現します。

 記法としては次の形になります。

リスト10 propTypesをプロパティとして記述した例
class Hoge extends React.Component {
  render() { ... }
}

Hoge.propTypes = {
  aaaa: PropsTypes.xxxxxx,
  bbb: PropTypes.xxxxxx
}

 また、関数宣言のみで定義したステートレスなコンポーネントに対しても、同じ記法でpropTypesプロパティを定義できます。

リスト11 ステートレスなコンポーネントにpropTypesプロパティを定義する
function Hoge(props) {
  // コンポーネントの定義
}

Hoge.propTypes = {
  aaaa: PropsTypes.xxxxxx,
  bbb: PropTypes.xxxxxx
}

 どちらの場合にも共通で定義できるので、基本的にはこちらの記法で書いてしまったほうが混乱が少ないかもしれません。

staticプロパティとして記述する

 staticキーワードはES2015で導入された比較的新しい記法です。クラス内に記述することで、クラス定義に対して唯一のプロパティを定義することができます。staticキーワードを使って定義したプロパティのことを、staticプロパティと呼びます。

 staticプロパティを用いてpropTypesを定義した場合は、次の書き方になります。

リスト12 staticプロパティとしてpropTypesを定義する
class Hoge extends React.Component {
  static propsTypes = {
    aaaa: PropsTypes.xxxxxx,
    bbb: PropTypes.xxxxxx
  }

  render() { ... }
}

 こちらのほうがクラス内に記述できる分、コンポーネントの特性を定義している感覚をより強く持つことができるといった効果は期待できますが、挙動としてはオブジェクトのプロパティとして記述した場合とまったく同じです。好みによってどちらの書き方を使うか選んでください。

まとめ

 今回はPropsの型を定義する方法について紹介しました。material-uiを初めとした多くのReactコンポーネントライブラリにはpropTypesプロパティが定義されているので、ソースコードを読んで参考にするといいでしょう。

 次回はReactと組み合わせて状態管理に使われることが多い、Reduxについて紹介します。複雑な状態を管理できると、本格的にアプリケーションを作っていく上で大きな助けになります。お楽しみに。

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この記事の著者

WINGSプロジェクト 中川幸哉(ナカガワユキヤ)

WINGSプロジェクトについて> 有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。2018年11月時点での登録メンバは55名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書記事多数。 RSS Twitter: @yyamada(公式)、@yyamada/wings(メンバーリスト) Facebook

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)

静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるReact実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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