2.1 インストール
今回はまず、SQL Anywhere Studioのインストール方法を説明する。インストール自体は簡単なので、ここでは、わかりにくい部分のみ取り上げる。
なお、社内評価や開発が目的の場合は、アイエニウェア社のWebページから無償のDeveloper Editionをダウンロードして利用できる。Developer Editionの利用には、あらかじめユーザ登録(無償)が必要だ。詳細は同Webページを参照していただきたい。
2.1.1 Windows版のインストール
「setup.exe」を実行すると、ウィザードに沿ってSQL Anywhere Studioをインストールできる。
コンポーネントの選択
この画面で表示されている、選択可能なコンポーネントの意味は次のとおりである。
コンポーネント | 説明 |
Adaptive Server Anywhere | Windows用のデータベース(以下、ASA) |
Adaptive Server Anywhere for Windows CE | Windows CE用のデータベース |
Ultra Light | Ultra Lightデータベース。静的インターフェイス版やコンポーネント版がある |
Mobile Link | Mobile Link同期コンポーネント |
QAnywhere | Mobile Linkをインフラとしたメッセージ通信 |
SQL Remote for Adaptive Server Anywhere | SQL Remote同期コンポーネント(ASA同士) |
SQL Remote for Adaptive Server Enterprise | SQL Remote同期コンポーネント(ASAとASE) |
Sybase Central | 管理ツール |
Install Shield配備コンポーネント | Install Shieldでインストーラを作成する際のテンプレート集 |
PowerDesigner 9 | データベース設計ツール(ASAの動作に必要ない) |
InfoMaker 9 | レポートやフォームを作成する開発ツール(ASAの動作に必要ない) |
アクセシビリティの有効化 | 米国連邦身体障害者法の第508項に準拠することを目的として、ユーザ補助ツールの使用を可能にするコンポーネント |
なお、本稿ではデフォルトの状態から[PowerDesigner 9]と[InfoMaker 9]のチェックを外した設定とする。
2.1.2 インストールされる環境変数
インストールされる環境変数として、以下のものがある。
- ASANY9
- ASANYSH9
自動的に設定されるわけではないが、知っていると便利な環境変数がある。
- ASTMP
- SQLCONNECT
2.1.3 Linux版のインストール
setupスクリプトを実行すると、CUI(Character User Interface)によるインストーラが起動する(図2.3)。デフォルトでは、「/opt/sybase」以下にインストールされる。Windows版と同様にコンポーネントの選択が可能だが、本稿ではデフォルトの設定のままとする。
$ cd /cdrom $ ./setup
SQL Anywhereを利用するには、ライブラリへのパスや環境変数に注意する。インストールしたディレクトリの「bin」ディレクトリ内に設定スクリプト「asa_config.sh」(または「asa_config.csh」)があるので、これを実行すると環境変数などが設定される。
$ source ./asa_config.sh