チェコのJetBrainsは、オブジェクト指向プログラミング言語Kotlinの最新版となる「Kotlin 1.4.20」を、11月23日(現地時間)にリリースした。
「Kotlin 1.4.20」では、JVMのターゲットに「JVM 15」を追加するとともに、動的文字列連結の呼び出しに対応している。
また、Kotlin/JSでは、Gradle DSLにおけるプロジェクト構成をより適切に制御するための改善や、新しいプロジェクトウィザードのテンプレート導入が行われたほか、Kotlin/JS IRコンパイラにおいてコンパイルエラーを無視する機能が実験的に搭載された。
Kotlin/Nativeでは、パフォーマンス改善の一環として新しいエスケープ分析メカニズムのプロトタイプが導入されたほか、コード共有メカニズムなどのバグを修正している。また、プロパティの初期化、関数参照の動作など、コーナーケースでのKotlin/NativeとKotlin/JVM間の動作の不具合が修正されている。さらに、Objective-C相互運用機能を拡張し、Objective-C例外をKotlin例外にラップするオプションを追加して、Kotlinコードを処理できるようにした。
なお、階層プロジェクト構造のサポートを有効にして、バージョン1.4.20でマルチプラットフォームライブラリを使用する場合は、プロジェクトのKotlinのアップグレードが必要となったほか、java.nio.file.Pathの実験的な拡張機能が追加されるとともに、String.replaceのパフォーマンス向上が行われている。
そのほか、Android向け拡張機能であるParcelable実装ジェネレーターをkotlin-parcelizeプラグインで利用可能にし、その他の部分は非推奨サイクルに移行した。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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