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プログラミング力、つけてますか?

プログラミング力を伸ばすには、結局何をどれだけ勉強すればいいのか

プログラミング力、つけてますか? 第2回

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結局どれぐらい勉強すればいいのか?

 いろいろと学びの方法について述べてきました。結局、チュートリアルを終えるためには何時間程度かかるものなのでしょうか?

 しばしば、何事にも一流になるには10,000時間の練習が必要だなどと語られますが(諸説あります)、筆者はチュートリアルを終えるまでであれば3,000時間~6,000時間程度ではないかと推測しています(確固たる裏付けのない推測しかできません、ごめんなさい)。

 1日8時間、業務や個人の学習でプログラミングに触れるとすると、1年のうち平日はおよそ250日になるので、1年間だと2000時間になります。4,000~6,000時間程度確保するとなると、2~3年が必要ということになります。結構長そうに聞こえますね。公認会計士や司法書士の合格までに必要な時間は3,000時間程度だそうです。公認会計士や司法書士の試験の合格はその分野のスタート地点に立ったという証しであり、IT分野もそれらの分野に劣らず範囲が膨大であるため、本当のプロになろうとすればその程度の勉強は必要であろうと思います。

 筆者の知人で、(知り合った当時)ソフトウェアエンジニアになって3年程度の方がいました。その方は勉強をはじめて1年程度で基本情報技術者の資格を取り、その後応用情報技術者、高度情報処理試験を半年ごとに合格していました。ここまででおそらく4,000~6,000時間程度は勉強及び実務をこなしていると思われます。その方は私の下でWebプログラミングをやることになったのですが、最初はあまり得意ではなさそうでした。しかし、基礎がきちんとできていたため、ものの数か月でやり方を身につけ、10年以上ソフトウェアエンジニアをしている他の方達よりも速く仕事を進められるようになりました。この方は文系専攻の方で、エンジニアリングの専門教育を受けていたわけでもありません。ただ、プログラミング力をちゃんと鍛えるために投資すれば、10年程度の実務経験の差は簡単にひっくり返るのです。

次回予告

 今回はプレイヤーの視点から、どの程度のプログラミング力を目指すべきなのか、どのようにプログラミング力をつけるかについてお話ししました。今回はおおざっぱな指針のみを示したもので、最終的には本人の努力が必要となります。一朝一夕には実力は身につかないので、地道にやるしかないと理解していただければ幸いです。

 次回は、マネージャーの視点から、他人のプログラミング力をどのように測るかについてお話しできればと思います。

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この記事の著者

川中真耶(カワナカシンヤ)

 株式会社ナレッジワークCTO / 株式会社ラムダボックス代表取締役。東京大学大学院情報理工学系研究科コンピュータ科学専攻を修了し、外資系IT企業にて、研究職やソフトウェアエンジニアとして勤務。他、国内ITベンダー勤務、スタートアップCTOの経験あり。現在2020年2月に株式会社ラムダボックスを創業...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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