数値処理に適した、オープンソースのプログラミング言語Juliaの開発チームは、最新版となる「Julia 1.6」を、3月24日(現地時間)にリリースした。なお、「Julia 1.6」は次期LTS(長期サポート)リリースとなる可能性があるが、最終決定は次期バージョンである「Julia 1.7」が安定する頃に行われる。
「Julia 1.6」では、プリコンパイルを並列化することで、モジュールのプリコンパイルをさらに高速化した。また、コンパイルに費やされた時間を確認できるタイミングマクロ@timeおよび@timevが追加されている。
さらに、再コンパイル時にコンパイルが不要な古いコードを取り除く方法をより正確にすることで、再コンパイル時間を短縮するとともに、内部プロセスの改善などによってコンパイルの待ち時間を短縮した。
ほかにも、SnoopCompile(バージョン2.2.0以降)と組み合わせることで、それぞれのパッケージ実装がコンパイル時間にどう影響するかがわかる、新たな型推論ツールの搭載、バイナリ読み込みの高速化、すべてのダウンロードをDownloads.jl標準ライブラリを介してlibcurl-7.73.0で行うことによるダウンロードの高速化、開発チーム内での継続的インテグレーション(CI)プロセスおよびスタックトレースフォーマットの改善などが行われている。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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