新エディタなど開発中の機能を公開 目指すのは「クリエイターが定住する場所」
続いて深津さんが新機能や研究中の機能について発表。現在は実験段階でありリリースが確約できるものではないとしたうえで、大きく3つの機能が共有された。
1.ページのレイアウトを自由にカスタマイズできる機能
まず、自身が表示したいものを自由に並べることができる、レイアウトエディター機能を開放する準備を進めていることが明かされた。
「絵をかくクリエイターさんでしたら文章よりも絵を大きくしたり、noteを使っているメディアさんなら新着記事のコーナーを置くなど、自分たちでページをレイアウトし、コントロールすることができるようになります。note上で柔軟な表現ができることを目指しており、最終的には会社のホームページもnoteで問題ないと思ってもらえるレベルまで到達できればと考えています」(深津さん)
2.DMでクリエイターの交流や仕事の依頼ができるように
noteのなかにDMを設置し、クリエイター同士、また企業とクリエイターが直接コミュニケーションを取れるようになることを計画しているとのこと。
「noteのクリエイターさんの仕事やキャリアのチャンスをより柔軟に広げていきたいので、企業さんがクリエイターに直接を連絡することももちろんですし、DMのなかで仕事を発注できるようにしていきたい。究極的に目指す未来としては、DM内でお金のお支払いまで完結できるようにすることを目指すプロジェクトになります」(深津さん)
3.noteのエディタ機能が最新版に リッチな表現が可能に
すべての行動を設計し直しUIも見直した新しいエディタの開発が進んでおり、早ければ夏ごろ、遅くても秋ごろまでのリリースを目指しているという。深津さんは表現力が大幅に広がったことを特筆すべき点とし、具体的なポイントとして下記の3つを挙げた。
- 取り消し線や箇条書きなど、さまざまな文章表現が可能に。
- 埋め込みも項目の入れ替えも自由自在に。ドラッグ&ドロップで再レイアウトも簡単に。
- マークダウン機能の追加。
「今回の見直しにより、インターネットの記事公開に対し、比較的メジャーな文章エディタと同じレベルの表現力を提供することが可能になると考えています。
note自体も7年前のサービス開始からさまざまなエディタを積み重ねてきていますが、エディタも作り終わったら放置するのではなく、定期的に作り直して時代のトレンドや新しい形を組み込んでいくことで、よりクリエイターの皆さんの表現力を支援していきたいと考えています」(深津さん)
最後に加藤さんは今後起こりうる未来とそのためにnoteが目指す先について見解を述べ、事業説明会を締めくくった。
「今回のコロナ禍を経て痛感した方も多いと思いますが、我々の生活はネットに乗っかってきています。いままでは個人であっても企業の活動であっても、リアルの世界があり、ネットにはたまに遊びにいくイメージだったと思いますが、今後はどんどんネットの比重が高まっていく。コロナ禍がなくてもその傾向はありましたが、それが加速したのではないでしょうか。
ほぼすべての人類が7~8割をネット上で過ごすというのは、今後起こる未来だと思います。そのときに必要になるのが、オンライン上で住む場所。仕事をする場所、暮らす場所など拠点が必要になるはずです。そのネット上の本拠地になる場所を我々は提供したい。メッセージのインフラであり、クリエイターが定住する場所。これがnoteが目指す未来です」