米Amazon Web Servicesは、4月12日(現地時間)付の公式ブログ投稿において、ElasticsearchとKibanaのコミュニティが主導する、オープンソースフォーク「OpenSearch」プロジェクトを紹介している。
同プロジェクトには、OpenSearch(「Elasticsearch 7.10.2」から派生)と、OpenSearchダッシュボード(「Kibana 7.10.2」から派生)が含まれる。さらに、Elasticsearchの以前のディストリビューション(Open Distro for Elasticsearch)向けの新しいホームであり、エンタープライズセキュリティ、アラート、機械学習、SQL、インデックス状態管理といった機能が含まれる。
同プロジェクトの目標は、できるだけ多くの人や組織がOpenSearchをビジネス、製品、プロジェクトで簡単に使用できるようにすることで、すべてのソフトウェアはApache Licenseバージョン2.0(ALv2)でリリースされており、同ライセンスの下で使用、変更、拡張、埋め込み、収益化、再販、提供が可能になっている。
Amazon Web Servicesは、同プロジェクトに対して長期的な投資を行っており、既存のAmazon Elasticsearch Serviceの、Amazon OpenSearch Serviceへの名称変更を予定する。ただし、名称変更にともなうユーザーへの影響はなく、引き続き利用できる。
なお、Amazon OpenSearch Serviceでは、現在利用可能な19バージョンのElasticsearch(7.9以前、7.10が間もなく登場)や、OpenSearchの新バージョンなど、数多くのオープンソースエンジンの選択肢を提供しており、セキュリティとバグ修正を含む従来のElasticsearchのサポートおよび保守を継続しつつ、OpenSearchおよびOpenSearchダッシュボードを通じて新しい機能を提供していく。
Amazon OpenSearch ServiceのサービスAPIは、既存のサービスAPIと下位互換性があるため、現在のクライアントコードやアプリケーションを変更する必要はなく、従来バージョンのElasticsrearchで行っていたように、既存のElasticsrearch 6.xおよび7.xマネージドクラスタから、OpenSearchへのシームレスなアップグレードを提供する。
ただし、現在利用できるOpenSearchリポジトリは、アルファ段階であり本番環境での使用には適していない。今後、数週間のうちにベータ版のリリースが予定されており、2021年半ばまでの本番環境への移行を予定している。
この記事は参考になりましたか?
- この記事の著者
-
CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
CodeZineは、株式会社翔泳社が運営するソフトウェア開発者向けのWebメディアです。「デベロッパーの成長と課題解決に貢献するメディア」をコンセプトに、現場で役立つ最新情報を日々お届けします。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です