非デザイナーとデザイナー間の会話がスムーズに
さらにFigJamは、Figmaからデータを持ってくることができます。これにより、デザイナーとデザイナー以外の人のコミュニケーションもスムーズになるでしょう。
ムードボードをオンラインで確認してもらいたいケースを想像してみてください。pinterestを使ったり、Figmaでコメントしてもらうというのが従来のやりかたでしたが、FigJamで完結させることが可能です。
たとえばブランドストラテジーを考える時、デザイナーがベースとなる図をFigmaで用意し、それをもとにディレクターや担当者がFigJamでテキストを入力するといった使いかたもできるのです。
これらのテンプレートはFigJamのコミュニティで公開されているものの一部です。ほかにもブレストのいち手法であるCrasy8のテンプレートなどを使うことができます。公開されているテンプレートを厳選してみました(2021年5月時点)。
その場で消えるリアクションや画面上だけで会話ができる機能も
スタンプ・ステッカーだけでなく「エモート(Emote)」も盛り上がります。スタンプはクリックするとその場に押される形でしたが、その場で消えるリアクションを長押しで表現することもできます。手の形のエモートを重ねるとハイタッチをすることも可能です。
最後にご紹介するのが、Zoomなどで話さなくても、FigJamの画面上だけで会話ができる革新的な機能「カーソルチャット」です。通話をつないでいるわけではないですが、同時に作業している時の挨拶や雑談、誰かが発話している時など、邪魔にならずにテキストで会話することも可能です。
FigJamの利用方法
Figmaアカウントがなくてもほかの人が作ったFigJamに参加できますが、ポストイットに名前を表示するには無料のFigmaアカウントが必要になります。すでにFigmaを持っている人は、最新版のFigmaアプリのホーム画面右上「+ New」から選択できます。
現在はベータ版のため、2022年2月までは無料の予定です。今のところ、触っていて問題を感じたことはありませんが、フォーラムも公開されており一部バグも報告されています。(利用登録はこちら)
いかがでしたでしょうか。
冒頭で掲載した利用調査、UX Tools「2020 Design Tools Survey」のブレインストーミング分野ではFigmaが2位でしたが、次回調査ではここにFigJamが1位としてランクインするでしょう。皆さんもぜひお試しください。
今回紹介したFigJamの機能まとめ
- 署名付きデジタルポストイット
- 投票に使えるスタンプ
- 場を盛り上げるスタンプ・エモート・ステッカー
- フローチャートを作りやすい図形
- Figmaからデザインデータを転載可能
- コミュニティからテンプレートを活用できる
- 新しい会話手法「カーソルチャット」