Brocanteは、同社が運営する副業・フリーランスエンジニアのマッチングプラットフォーム「doocyJob」の利用顧客を対象に実施した、IT副業人材に求めるスキルや報酬相場、活用の狙いなどに関する実態調査の結果を6月2日に公開した。
同アンケートは、5月19日~5月31日の期間に実施され、104社より有効回答を得ている。
本調査により、企業の40.4%でIT副業人材の活用が進んでおり、9.6%の企業がIT副業人材の活用を検討していることが分かった。半数の企業でIT副業人材の活用に向けた動きをとっており、企業にとってIT副業人材への関心が高まっている。
IT副業人材を活用する企業の狙いとしては、「外部人材の専門スキルを活用したい」ケースが43.8%と最も高くなっている。「正社員になる可能性のある人材との接点を持ちたい」といった理由も31.3%であり、企業のIT副業人材を経由した正社員登用への動きも多くなっていることが分かった。
IT副業人材へ依頼している職種では、フロントエンドエンジニアおよびサーバーサイドエンジニアが最も多くなっており、全体の47.5%を占めている。次いでデザイナーが19.0%、その他のPMOやアプリエンジニアも多くなっていることが分かった。
インフラ系の職種や、技術顧問、情報システムなどの依頼も行われており、開発に必要なフロントエンド、サーバーサイドを中心に、多種多様なIT副業人材を求める動きが出ている。
JavaScriptは一般的にフロントエンドで使われる開発言語とされており、Vue.jsなどのモダンなJavaScriptのフレームワークを多くの企業が採用していることやフレームワークが豊富でサーバーサイド開発にも利用の幅が広がっているため、需要が高まっていることが高いニーズを生み出す1つの要因となっている。
2位以降はPHP、Rubyとなっており、Webシステムの開発でIT副業人材のニーズがあることが分かった。機械学習やAIエンジニアなどで必要とされるPythonは4位だった。
また、SIerなどの大規模システム開発でニーズの高いJavaは6.6%であり、JavaScriptやPHPと比較すると、IT副業人材に求められているスキルではないことも分かった。
IT副業人材の報酬相場に関しては、「4000円~4999円」が28.6%と最も多く、次いで「3000円~3999円」が25.0%という結果になった。5000円以上の報酬も32.1%を占めており、開発リソースの確保のためのIT副業人材の活用と、社外からの専門性を求める場合で報酬相場は異なる。
IT副業人材を採用するための手法としては、「社員・知人紹介」が最も多く、39.0%だった。並行して「SNS」や「求人プラットフォーム」を活用している企業も多く、今後も複数の採用手法を組み合わせてIT副業人材との接点をとる動きが拡がると考えられる。
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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)
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