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[新連載]デザイナーが「チャット接客」で顧客と直接やりとりすることで得た学びとは

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チャットサポートをとおして得た3つの気づき

 ここまで、チャットサポートの業務を行うにあたった経緯と現在取り組んでいることについて話をしてきました。

 実際にチャットサポートを使ってお客さまとやりとりをしていると、新たな発見を得ることがたくさんあります。 ここでは、その中でもとくに学びになっている3つのポイントをお伝えしていければと思います。

学び1)チャットでお客さまと接することで、生の声やフィードバックをいただける

ユーザーからいただく声として、「◯◯の使いかたがわからない」「〇〇の操作はできるのか?」のような、機能面のお声をいただくことがあります。

そうすると質問に回答をするだけでなく「そうか、ユーザーはこのあたりの操作に気づかないのか」、「この操作でつまずいているんだな」というユーザーの生の声をいただくことができます。

すぐに改善できそうな要望であればその場でチームへ共有し、即座に修正を行うなど、スピーディな改善につながることもあります。

ご意見やフィードバックを直接いただけることで、自分たちでは気づかなかった視点や発見があるので、日々とても大きな学びになっています。

また、いただいた質問は「機能の不具合」や「開発への要望」など、カテゴリにわけて管理。傾向などを見ながら自動返信の内容を変えたり、サポートサイトへの反映も行っています。

学び2)業務でも相手との関係性を良くするコミュニケーションについて考える癖がついた

日々のチャットコミュニケーションは少ないテキスト量で簡潔に分かりやすく伝えなければいけないので、「どうすれば相手が気持ち良いと思えるコミュニケーションがとれるか」を考える癖がつきました。また、短文を意識しすぎて淡々としたやりとりになってしまわないよう、文面を少し優しくしたり、気遣いの一言を足すだけでも、相手の受け答えに変化があることも。その絶妙な加減も意識するようにしています。

コミュニケーションのありかたを考えることで、たとえば日々のデザインフィードバックを上司に求めるときや、社内に制作物の意見を求めるときも、「相手が知りたい情報はなにか」、「どうすればぱっと見たときに情報がうまく伝わるか」など、一歩立ち止まって考えるようになりました。

学び3)ユーザーの声とプロダクトが目指す方向の2軸から俯瞰して見る視点が得られる

日々ユーザーからいただく声は本当にさまざまなものがあり、はじめはいただいた声をそのまま改善案として共有していました。ですが、上司の「ユーザーが本当に欲しいものはその声のとおりなのか?」という問いにハッとしました。本当に欲しいものというのは、実はユーザー自身がわかっていない場合もあり、大切なのは、その要望をいただいた“背景”はなにかを考えること――。そんな気づきを得たのは大きな学びです。

実際にユーザーの疑問や意見を聞くと、すぐに改善したい気持ちももちろんあるのですが、私たちのプロダクトが目指す方向や、ユーザーに提供したい価値はブレずに持つことが重要なのではないでしょうか。

まだまだ両者のバランスがとれていない面もありますが、ユーザーの声とプロダクトが目指す方向の2軸をいつでも行き来できるような心持ちを、大切にしていきたいです。

さいごに

 いかがでしたでしょうか。今回は「チャット接客を通して顧客と直接やりとりする」ことについてお伝えしてきました。

 チャットサポートの担当になった当初は正直、「デザイナーなのになぜこんな業務までしないといけないのだろう」と理由を見いだせずにいたのですが、点として存在しているお仕事も、取り組みかたやマインド次第では線としてつながり、さらには掛け算方式で糧になっていくのことを実感しています。

 弊社が大切にしている考えかたに「永遠にβ版」というものがあります。あらゆる開発や制作に完成はなく、常に改善を目指していこうというマインドを表しています。

 今日もリチカクラウドスタジオのチャットサポートには質問や要望、疑問点を送ってくださるユーザーの皆さまが目の前にいらっしゃいます。

 プロダクトチームが取り組んでいるチャットサポートも、この「永遠にβ版」の精神のもと、今後もよりよいプロダクトの提供ができるよう、引き続きメンバーと奮闘していきたいと思います。

 それでは、第2回もお楽しみに。

この記事の続きは、「CreatorZine」に掲載しています。 こちらよりご覧ください。

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https://codezine.jp/article/detail/14705 2021/08/19 08:00

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