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Webフレームワーク「Alinous-Core」でアプリケーション開発をはじめよう

オープンソースとなったAlinous-Coreをサーバーサイドで動かそう

Linux環境におけるAlinous-Core外部公開サーバーの構築方法について


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セットアップ方法 2

4.DBサーバ

A.導入

 基本的な導入については、以下の記事を参照してください。

B.設定

 tomcat5を稼動させるhostからのdbアクセスを許可するように設定します。「/var/lib/pgsql/data/pg_hba.conf」の内容を一部変更してください。

変更例
## 前略
#TYPE DATABASE USER CIDR-ADDRESS METHOD

# "local" is for Unix domain socket connections only
#local all  all  ident sameuser
local  all  all  trust
# IPv4 local connections:
#host  all  all  127.0.0.1/32 ident sameuser
host  all  all  127.0.0.1/32 trust
#host all  all  192.168.0.1/24 ident sameuser
host  all  all  192.168.0.1/24 trust
# IPv6 local connections:

 上記の内容は「local」「127.0.0.1(socket)」「192.168.0.1/24」より、認証なしで接続できるようにするものです(実際のjdbc接続では、なぜかpasswordがないと接続ができません)。

 設定を変更した後、DBを再起動してください。

C.DBの作成

 「alinous-config.xml」で指定するDBを作成します。

alinous-config.xmlの一部
<datasources id="pgsrc" 
class="org.alinous.plugin.postgres.PostgreSQLDataSource">
<connect>jdbc:postgresql://192.168.0.3:5432/fusekako</connect> <user>postgres</user> <pass>postgres</pass> </datasources> <datasources id="pgapps"
class="org.alinous.plugin.postgres.PostgreSQLDataSource">
<connect>jdbc:postgresql://192.168.0.3:5432/fusekako</connect> <user>postgres</user> <pass>postgres</pass> </datasources>

 上記の場合、userが「postgres」、passwordが「postgres」、DB名を「fusekako」としたデータベースを作成します。細かい作成方法については、「Linux版・PostgreSQLインストール手順」をご覧ください。

5.WEBサーバ

A.導入の確認

 rpmにてhttpdが導入されているか調べてみましょう。次のコマンドをコンソールから実行します。

実行コマンド
rpm -qa|grep httpd
httpd導入確認
[root@]# rpm -qa|grep httpd
httpd-2.2.4-2.1.fc6
httpd-manual-2.2.4-2.1.fc6
system-config-httpd-1.4.1-1.fc6
[root@]#

 上記のように表示されていれば、httpdは導入されています。

 今回は、httpdとtomcat5の連携にmod_ajpを使用します。念のため、こちらもモジュールが導入されているか確認しておきます。

httpd導入確認
[root@]# rpm -qliv httpd|grep ajp
-rw-r--r--    1 root    root              566  6月 26 23:11 
/etc/httpd/conf.d/proxy_ajp.conf
-rwxr-xr-x    1 root    root            34460  6月 26 23:11 
/usr/lib/httpd/modules/mod_proxy_ajp.so
[root@]#

 上記のように表示されていれば、mod_ajpが同梱されています。

B.設定

 httpdの設定ファイルは、「/etc/httpd/conf/httpd.conf」となっています。今回は「何も考えずにtomcat5に転送する」という方針で設定します。

設定例
<Location />
  ProxyPass ajp://localhost:8009/
</Location>

 この3行により、すべてのリクエストがtomcat5に送られます。PHP、CGI等の連携については稿を改めて紹介したいと思います。

サービスの起動順序
 httpdとtomcat5を連携させる場合、tomcat5を起動し、その後httpdを起動してください。httpd起動直後は動作が不安定となっているので注意してください。

6.Alinous-Core外部公開サーバ(war)

 Alinous-Coreの本体はwarで提供されます。warをアプリケーション配置ディレクトリにコピーすることにより配置が完了します。アプリケーション配置ディレクトリは、「/var/lib/tomcat5/webapps」となっています。

 今回は、コンテキストルート(ROOT)に配置しますので、取得した「alinous.war」を「ROOT.war」にリネームして、ディレクトリにコピーします。

 なお、「ROOT.war」は配置と同時に「alinous-config.xml」を読み込み、Alinous-Coreアプリケーションを用意しようとするので、あらかじめwarを配置する前に、ALINOUS_HOMEディレクトリに「alinous-config.xml」をコピーしておく必要があります。

A.alinous-config.xmlのコピー

 開発環境で作成した「alinous-config.xml」を外部公開サーバのALINOUS_HOMEにFTPツールなどでコピーします。

 

B.alinous.warの配置

 alinous.warはwgetコマンドでも取得できます。

布施加工ディストリビュート版の取得コマンド
wget http://fusekako.jp/download/alinous.war
war取得
[root@birdie fusekako]# wget http://fusekako.jp/download/alinous.war
--00:00:00--  http://fusekako.jp/download/alinous.war
fusekako.jp をDNSに問いあわせています... 202.171.159.74
fusekako.jp|202.171.159.74|:80 に接続しています... 接続しました。
HTTP による接続要求を送信しました、応答を待っています... 200 OK
長さ: 特定できません [text/html]
Saving to: `alinous.war'
03:09:06 (7.10 MB/s) - `alinous.war' を保存しました [3821232]

[root@birdie fusekako]#

 上記のように表示されれば取得は成功です。取得したwarをTomcatのアプリケーションディレクトリにコピーします。

実行コマンド
cp alinous.war /var/lib/tomcat5/webapps/ROOT.war
war配置
[root@]# cp alinous.war /var/lib/tomcat5/webapps/ROOT.war
[root@]#

 コピー後に、tomcat5のログを監視します。tomcat5のログは、「/var/log/tomcat5/catalina.out」にあります。

ログ監視
[root@]# less /var/log/tomcat5/catalina.out
情報: Webアプリケーションアーカイブ ROOT.war を配備します
Alinous servlet loaded

/home/fusekako/ALINOUS_HOME
ALINOUS_HOME : /home/fusekako/ALINOUS_HOME

 上記のように表示されていれば、Alinous-Coreの配置は成功です。

失敗したとき
  • ALINOUS_HOMEの指定が間違っているかもしれない→tomcat5.confを確認
  • alinous-config.xmlの内容が間違っているかもしれない→alinous-config.xmlを確認

7.Alinous-Coreで開発したアプリケーション

 FTP等により、開発環境にあるALINOUS_HOME以下のディレクトリを外部公開サーバのALINOUS_HOME以下のディレクトリにそのままコピーしてください。ただし、alinous-config.xmlはコピーしないでください。

 アプリケーションをコピーした後のサーバ再起動は不要です。ブラウザのリロード機能により、新しいアプリケーションが表示されるようになります。

まとめ

 今回の内容としてはLinuxのサーバ構築が中心だったので勝手が違い、戸惑う方もいるかと思います。不明点、要望等がありましたら、ぜひお願いいたします。

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この記事の著者

布施 榮一(ふせえいいち)

布施加工有限会社 代表取締役布施加工って何しているとこなの??実はIT屋さんだったりします(笑)Linux基盤各種サービスの設計構築およびコンサルティングをやっています。ブログもちょこちょこっと書いてます。Alinous-Core 正規販売代理店

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://codezine.jp/article/detail/1696 2008/09/04 12:53

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