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Developers Summit 2023 KANSAI セッションレポート(AD)

ヤフーに学ぶ! データ活用の流れやデータ可視化の開発コストを下げるコツとは?

【Session3】ヤフーで取り組むデータ可視化の流れ(FaaSで小さく始めるデータ準備から、Nuxtでのツール開発まで)

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3パターンある可視化ツールに至るデータの流れ

 このようにヤフー・データソリューションでは、DS.INSIGHT、DS.GALLERY、ユーザーによる可視化の3パターンの可視化ツールに至るデータの流れを用意している。DS.INSIGHTは、Nuxtで作られた動的Webアプリケーションなので、BFF(Backends For Frontends)でデータ取得APIを叩く構成になっている。データ可視化には主にHighchartsというグラフを簡単に記述できるJavaScriptのライブラリを使っている。「開発自体はTypeScriptで行っています」(猪目氏)

 次のDS.GALLERYは、FaaS(Function as a Service)で集計プログラムを定期実行している。DS.GALLERYは週1回と月1回の更新なので、それに合わせてこのプログラムを更新する。出力データはCMSに配置し、サイトから読み込む構成になっている。この仕組みの良い点は、データをあらかじめ用意しているので、シンプルな構成になっていること。そしてサーバーのメンテナンスも不要なことである。

 では、具体的にDS.INSIGHTのシステム構成はどのようになっているのか。DS.INSIGHTはユーザーの興味関心を分析する機能、位置情報に関する分析をする機能、世の中のトレンドを分析する機能など、さまざまな機能が提供されている。各機能は個別のNuxtプロジェクトで構成されており、各BFFが裏側にあるAPI群を叩くという形を取っている。「一言で言うと、DS.INSIGHTはNuxtプロジェクトの集合体」と猪目氏は言い切る。

 このように、機能ごとにリポジトリやメンバーも分かれている構成にするメリットは、フットワーク軽く新機能の追加や修正が可能になること。8月下旬に急上昇トピックやトレンドを可視化分析できる「DS.INSIGHT Trend」がリリースされた。もしDS.INSIGHTが巨大なホストプロジェクトにすべての機能が入り、そこでリポジトリをすべて管理している構成であれば、「このようにフットワーク軽くリリースできず、今も開発中だったかもしれない」と猪目氏は明かす。

 一方で、各機能を個別のNuxtプロジェクトとして開発するので、システム内で統一感がなくなるのでは」という懸念もある。それについて猪目氏は、「デザインシステムを用意することで、全プロジェクト一貫性のあるデザインを実現している」と言う。

DS.INSIGHTのシステム概要
DS.INSIGHTのシステム概要

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データ可視化の開発運用コストを下げるためのポイント

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この記事の著者

中村 仁美(ナカムラ ヒトミ)

 大阪府出身。教育大学卒。大学時代は臨床心理学を専攻。大手化学メーカー、日経BP社、ITに特化したコンテンツサービス&プロモーション会社を経て、2002年、フリーランス編集&ライターとして独立。現在はIT、キャリアというテーマを中心に活動中。IT記者会所属。趣味は読書、ドライブ、城探訪(日本の城)。...

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丸毛 透(マルモ トオル)

インタビュー(人物)、ポートレート、商品撮影、料理写真をWeb雑誌中心に活動。

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