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マンガで分かるプログラミング用語辞典

「イテレータ」
~マンガでプログラミング用語解説

マンガで分かるプログラミング用語辞典(247)

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解説

 「イテレータ」(iterator)は、日本語に訳すと反復子です。イテレータは、配列のようなデータを次々に取り出せる構文やオブジェクトのことを指します。

 イテレータには、内部的にデータを次々に取り出す仕組みがあり、データが終了するまで取り出し続けることができます。

 こうした仕組みを使うと、要素番号を使うようなデータ構造に依存するコードを書かなくて済みます。そして、コードを簡潔に書けます。また、間違った位置のデータを参照することがないので、バグも出にくくなります。

 初心者ではこうした内部的な仕組みを意識することはありません。中級者以降で気にする仕組みと言えるでしょう。

サンプル

 「イテレータ」のサンプルです。

<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
  <head>
    <meta charset="UTF-8">
    <title>「イテレータ」のサンプル</title>
    <style> #output { font-size: 32px; line-height: 1.5; white-space: pre-wrap; } </style>
  </head>
  <body>
    <pre id="output"></pre>
    <script>
window.addEventListener('DOMContentLoaded', e => {
    // 出力用の関数
    const print = function() {
        const el = document.querySelector('#output');
        el.textContent += [...arguments].map(x => {
            if (x !== null && typeof x === 'object') {
                return '{ ' + Object.entries(x).map(y => `${y[0]}: ${y[1]}`).join(', ') + ' }'
            }
            return `${x}`;
        }).join(', ') + '\n';
    };

    print('イテレータを使った配列の処理');
    let arr = [10, 20];
    for (let i of arr) {
        print(i);
    }

    print('\n配列のイテレータを利用する1');
    let a = [10, 20].values();
    print('A0', a.next());  // { value: 10, done: false }
    print('A1', a.next());  // { value: 20, done: false }
    print('A2', a.next());  // { value: undefined, done: true }

    print('\n配列のイテレーターを利用する2');
    let b = [10, 20][Symbol.iterator]();
    print('B0', b.next());  // { value: 10, done: false }
    print('B1', b.next());  // { value: 20, done: false }
    print('B2', b.next());  // { value: undefined, done: true }

    print('\n同じものを指している');
    print(['x', 'y'].values.name);
    print(['x', 'y'][Symbol.iterator].name);

    print('\nイテレータを自分で作る');
    let itr = {};
    itr[Symbol.iterator] = function() {
        let count = 0;
        const iterator = {
            next() {
                const iteratorResult = count < 4
                    ? { value: String.fromCharCode(65 + count), done: false }
                    : { value: undefined, done: true }
                count ++;
                return iteratorResult;
            }
        };
        return iterator;
    }
    for (i of itr) {
        print(i);
    }
});
    </script>
  </body>
</html>
出力結果

イテレータを使った配列の処理
10
20

配列のイテレータを利用する1
A0, { value: 10, done: false }
A1, { value: 20, done: false }
A2, { value: undefined, done: true }

配列のイテレータを利用する2
B0, { value: 10, done: false }
B1, { value: 20, done: false }
B2, { value: undefined, done: true }

同じものを指している
values
values

イテレータを自分で作る
A
B
C
D

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この記事の著者

柳井 政和(ヤナイ マサカズ)

クロノス・クラウン合同会社 代表社員http://crocro.com/オンラインソフトを多数公開。プログラムを書いたり、ゲームを作ったり、記事を執筆したり、マンガを描いたり、小説を書いたりしています。「めもりーくりーなー」でオンラインソフト大賞に入賞。最近は、小説家デビューして小説も書いています(『裏切りのプログラム』他)。面白いことなら何でもOKのさすらいの企画屋です。 

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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