エンジニアによるエンジニアのためのイベント「IBM TechXchange Japan」
2024年11月27日、東京・目黒のホテル雅叙園東京で「IBM TechXchange Japan」が開催された。同イベントは日本IBM最大のITエンジニア/開発者向けのイベントで、昨年から始まり今年で2回目の開催となる。
同イベントは基調講演や40以上に及ぶセッションに加え、展示・ミニシアターで構成。展示エリアでは、IBMの先端テクノロジーが集結し、最新デモを紹介。ミニシアターでは、IBMの最先端テクノロジーの紹介や、IBM Championによるセッションも行われた。このように顧客企業、パートナー企業、コミュニティインフルエンサーの体験を共有する場も用意されている。
同イベントに昨年より携わってきたのが、大西氏と戸倉氏である。大西氏は基調講演の総監督という立場を担っており、イベント全体のデザイン、演出、スピーカーの調整など、ステージの裏方を担当している。一方の戸倉氏は、TechXchangeコミュニティやIBM Championとの連携がうまくいくよう、応援する立場で関わっている。IBMでは同社製品やサービスのコミュニティが立ち上がっており、ワークショップやミートアップなど、活発な活動を行っている。実はTechXchangeはエンジニアの活動全般のブランドネーム。大西氏が主催する日本独自の活動、IBM Developer DojoもTechXchange Dojoと名称変更しているように、コミュニティもTechXchangeというブランド名の下に活動しているのだ。つまり年1回開催されるTechXchange Japanはそれらの活動を一堂に会し、披露する場とも言える。
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TechXchangeの特徴の一つが、エンジニアによるエンジニアのためのイベントと言うように、ドレスコードをカジュアルとしていること。そのため、イベント冒頭挨拶に登壇した山口明夫社長もTシャツ姿。「ドレスコードや話すトーンなどもグローバルのガイドラインで決められています。この辺りが当社のThinkというイベントと大きな違いです」と大西氏は話す。
それだけではない。TechXchangeの基調講演は、他のIBMのイベントとは「全く違う」と大西氏は言う。
「司会も置かず、頭出しの動画をきっかけに次のスピーカーが次々入ってくるというリレー方式を採用しています。しかもテクノロジーの必要性について没入できるよう、ロールプレイングや寸劇、具体的なデモを入れるようにしています。これは1回目を開催したときから、私の思い入れポイントでした」(大西氏)
1回目も好評のうちに終わったTechXchange Japan。好評を得た背景について戸倉氏は「日本の開発者に何を見せたいのか、IBMのエンジニアがワンチームとなり、業務で得た学びや気付きなども含め、いかに旬なトピックを届けるか、工夫してセッションを組み立てたことだと思います」と話す。
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今回は準備期間も十分あったため、「昨年より入念に準備ができました」と大西氏は笑みを浮かべる。基調講演に加え、ブレイクアウトセッション、展示などについても、いかに来場者はもちろん、顧客やパートナー企業が楽しんで学べるかについて、細かいところまで作り込んだという。例えばブレイクアウトセッションの資料に統一感を持たせたのもその一つだ。