AWSでは生成AIの活用を促すサービスを3つのレイヤーで提供している
AIの可能性は実に幅広い。どのような規模、どのような業種・業態であろうとも活用できるように、さまざまなアプローチ方法がある。構築済みのアプリケーションをすばやく導入して活用することもできれば、モデルの構築やカスタマイズをして活用することもできる。
AWSでは、ブラウザや開発ツールに拡張機能として組み込む「Amazon Q」、サーバーレスのAPI形式でアプリケーションに組み込む「Amazon Bedrock」、基盤モデルを構築するための「Amazon SageMaker」とモデルの学習・推論にそれぞれ特化した専用のチップをそろえている。アプリケーション、API、モデル構築の3レイヤーから必要に応じたサービスを利用できる。

Amazon Bedrockは、Anthropic ClaudeやAmazon Novaをはじめとした高性能なモデルを共通のAPIで呼び出すことができる。マーケットプレイス経由で個別購入できるモデルも含めると、モデルのラインナップは170以上ある。なお昨今話題のDeepSeek-R1モデルも2025年2月から利用可能となっている。
AWSでAIを活用している企業は国内で100社を越え、アマゾンウェブサービスジャパン合同会社 技術統括本部 機械学習デベロッパーリレーションズ 久保隆宏氏によると「多くのお客様は3ヶ月ほどで生成AIを本番活用いただいており、しかも高い効果が出ています。この効果の初速がこれまでの機械学習にはない速さで、昨年は何度も驚かされました」と話す。

従前であればPoCやデータ収集などの前準備にいろいろと時間がかかったが、直近では短期間で成果を挙げることができている。しかし初速はよくても、長期的に価値を継続し、成長させ続けるとなると各種のリスクに備える必要がある。