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Women Developers Summit 2025 セッションレポート(AD)

“広く深く”で見つける「自分だけの強み」。AWSを軸にした技術力と発信で見つけたキャリアの築き方

【session7】“広く浅く”から“広く深く”へーー技術で拓くエンジニアのキャリア

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フェーズ2:強みがないことに気づいちゃいましたか期

 新卒1年目の1月、部門長のLTで「一領域を極める」と題して、最初は何かの領域で突き抜けることで、最終的には広く経験する道へとつながるという発表があった。そこで星氏は自身の強みに疑問を持ち「自分にはまだ強みがない」と気づくことになった。

 しかし、翌月の2024 Japan AWS Jr. Championsの社内選考をきっかけに「AWSに強くなりたい」という情熱が芽生えることになった。自分が募集要件をクリアしていることに気づき、社内選考会に応募したが、結果はあっけなく落選。星氏は「めちゃくちゃ悔しくて!」と述懐した。

 落選理由を星氏なりに分析したところ、募集要件に掲げられていたChallenge、Output、Influenceがどれも浅いと気づいた。そこから、発信やコミュニティ活動にも注力し始める。そして来年の再挑戦に向けてAWSの実績を増やし、AWSの情報をキャッチアップすることを目指した。

フェーズ3:強み深掘り期

 新卒2年目の4月、AWSリソースの変更通知機能の実装を担当した。AWS環境でマネジメントコンソールやCLIでリソース変更した時に気づかない状態だったため、CloudFormationとの差分を検出して、Slack通知するような仕組みだ。

 5月、AWSに詳しい先輩を追いかけていくなかで「社内AWS Builder Cards会」の募集を目にした。これはAWSのサービスからなるカードを使い、AWSのアーキテクチャを学ぶことができるカードゲームだ。これもAWSのいい学びになった。

 6月、上司にAWS Summitへの参加を許可してもらう。事前に社内で他の参加予定者を探しておいて、現地で交流した。またGame Day(障害の模擬訓練)にも参加したので、社内のAWS Summit報告会でオブザーバビリティも含めて報告した。

 この報告が同社のAWS学習コンテンツサービスとなるSkill Builder運営の目にとまり、運営に誘われた。星氏には「Jam(AWSを学ぶイベント)もできてAWS環境も触れるなんて夢のよう」と思えて二つ返事で快諾した。

新卒2年目6月:AWS Summit 2024社内報告会登壇
新卒2年目6月:AWS Summit 2024社内報告会登壇

 9月、SAA勉強会でファシリテーターの募集を見て、応募した。この時のミッションは4人のコンサルタントにSAAを取得させること。30分の勉強会を隔週で4ヶ月間実施し、結果的に3人が合格した。

 10月、それまで取り組んでいたプロジェクトが中止となり、よりAWSに携われる部署へと異動し現職に。今ではモバイルアプリケーションのバックエンドをメインに開発している。最初はAI周辺のAPIをAPI GatewayからCloudFrontに移行することに取り組んだ。もともとAIのAPIはStreamを使う関係で認証を使わず、第三者がLambda関数URLにアクセスできてしまう状態だったため、よりセキュアになるCloudFront経由のみアクセス可能とし、WAFを追加しカスタムドメインでアクセスできるよう実装した。

 同じく10月にはJam解説会もあり、回を重ねるごとに内容を工夫することで着実に理解と技術力を高めていった。

 11月、メンテナンスページの作成と、その切り替えをCodeBuildで実施するようにした。メンテナンス時には特定のIPからのみアクセスできるように、WAFのルールグループとカスタムレスポンスを使って実装した。切り替えはbashで行うため、CodeBuildから実行できるようにした。

 1月、フロントエンドの開発にも挑戦。これでフロントエンドやUI/UX領域にもスキルの幅を拡張することにつなげることができた。

 3月、AWS認定資格の全12冠を達成した。これまで全12冠取得はマネージャークラスしかいなかったので、「若手初の全12冠」を目指して、見事達成。星氏は「これでサービス選定の幅が広がり、AWS関連の話にだいたいついていけるようになりました」と自信も付いてきた。

 同じく3月、JAWS DAYS 2025に参加し、8セッションとアーキテクチャ道場に参加した。社外におけるAWS活用の実態や、社外ユーザーとの交流の機会になり、世界が広がっていった。

 新卒3年目の4月、これまでの発信(主にQiita)活動が社内ブログ運営の目にとまり、運営に参加することになった。記事の通知のためにGAS(Google Apps Script)も勉強した。

 同じく4月から6月まではフロントからインフラまで一気通貫した新機能開発に携わっていた。移行データの収集、暗号化と復号、暗号データの保管のためのDB設計、データの送受信、API設計、パスワードミスによる利用制限、技術選定など、これまでの経験を超える範囲の幅広さを持つ、大きな機能開発となるため、グループ内外問わず多くの有識者に話を聞いた。

 6月、嬉しい知らせが届いた。2025 Japan AWS Jr.Championsと2025 Japan All AWS Certifications Engineersにダブル選出となった。

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AWSを深堀して気づいたエンジニアとしての理想

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この記事の著者

加山 恵美(カヤマ エミ)

フリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Onlineの取材・記事や、EnterpriseZine/Security Onlineキュレーターも担当しています。Webサイト:http://emiekayama.net

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

丸毛 透(マルモ トオル)

インタビュー(人物)、ポートレート、商品撮影、料理写真をWeb雑誌中心に活動。

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CodeZine編集部(コードジンヘンシュウブ)

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