日本のsymfonyユーザーについて
ファビアン
今(2008年末時点)出版されているsymfonyの書籍は、世界で4冊(
注4)あります。英語が1冊、ドイツ語が1冊、そして日本語が2冊。
日本語のsymfony本が世界で1番多いんですよ。
日本語のsymfony本は、最初に存在に気づいたときに日本のAmazonに行って買おうとしたのですが、購入の途中で日本語のメールが送られてきて、内容が理解できなかったので諦めたんですよ。
秋元
今回、二冊の著者からそのsymfony本を預かってきました。日本語は読めないかもしれませんが、ぜひSensioの皆さんで見てみてください。
ファビアン
本が2冊も出るくらいだから、日本でsymfonyを使ってくれている人がいるんだろうな、とは思っていました。しかし、世界中のいろいろな国からユーザーの便りをいただくのですが、日本と中国からだけ、まったく話が聞こえてこないんですよ。
秋元
なるほど。言葉の問題が大きいのではないかと思います。日本は単体で市場も大きいので、エンジニアがそれほど英語を要求されないんですよ。あと英語で書いたり話したりするのが恥ずかしい、という人も多いので。
注4
その後、ドイツ語の2冊目やフランス語の本も出ました。
英語について
秋元
こう言っては失礼かもしれませんが、symfonyがフランス発の英語プロジェクトだ、というのは僕にとって楽なところはありますね。英語ネイティブが中心のプロジェクトだと、難しい単語や表現が多く入ってくるので、理解するのが大変です。symfonyはフランスやドイツなど、英語ネイティブじゃない国からの参加者が多いので、ドキュメントもフォーラムでのディスカッションも平易な英語が多いように思います。そういう面では日本人が英語でチャレンジするには良いフレームワークだと思うのですが。
ファビアン
なるほど。symfonyにはいろいろな国の人が参加しているので、英語がものすごくできる必要はないですね。とにかく、日本のsymfonyユーザーの皆さんからは、もっとフィードバックがほしいですね。メールも歓迎ですよ。symfonyについての要望や感想など、なんでも遠慮せずに送ってください。なんなら、日本語でだって構いません。Google Translateを使って読んでみますから。
秋元
ファビアンさんはもともと英語ができたんですか?
ファビアン
私もフランス人ですし、4年前にsymfonyを始めた時にはひどい英語でしたよ。自分が英語で本(
The Definitive Symfony Guide)を書けるなんて想像もできませんでした。それまでは、ソースコードの中に3行ぐらいの英語コメントを書くのがせいぜいでしたから。でも、symfonyを公開して英語でドキュメントを書き始めたことで、英語を書いたり、話したりする必要がどんどん増えてきたんです。
2年前にカナダのモントリオールで行なわれたカンファレンスで、はじめて英語でのプレゼンテーションを行いました(モントリオールはフランス語と英語が混在しているので)。両方の言語でプレゼンをしたのですが、そのときはあらかじめ英語に訳した原稿をプレゼン資料に合わせて読み上げただけでした。でも、今は原稿がなくても英語でプレゼンができるようになりました。必要があれば人は覚える、と思っています。2009年中に日本に行く約束は果たしますので、日本のsymfonyユーザーの皆さんはぜひ、今から英語の勉強を始めてください。ぜひ日本でお話しましょう!