はじめに
PerlはC言語とよく似た構文を使用するスクリプト型プログラミング言語で、sed、awk、twなどUNIXで人気の高い機能も備えています。LinuxマシンではPerlがプリインストールされていますが、Windows環境でPerlを使用するには、コマンドプロンプトからPerlスクリプトを実行するためのプログラムをダウンロードし、インストールする必要があります。Perlは汎用的な言語であり、データベースアクセス、グラフィックプログラミング、ネットワークプログラミング、CGIプログラミングなどを必要とするWebアプリケーションでよく利用されます。
本稿では、次の方法について説明します。
- Windows用Perl(無償のActivePerlディストリビューション)およびCygwin(UNIXライクな環境)をインストールし、設定する
- PHPを使ってPerlスクリプトを実行する
- さまざまなタイプの引数をPerlスクリプトに渡す
- UPHPからPerlの再帰関数を利用する
- HTMLファイルを生成する
- PHPからPerlに(およびPerlからPHPに)配列を渡す
- オブジェクトのメンバをPHPからPerlスクリプトに渡す
ActivePerl for Windowsのダウンロードと設定
ActivePerlはWindows用の無償のPerlディストリビューションで、ActiveStateというソフトウェアメーカーによって開発されました。ActivePerlは設定済みなので、そのままインストールして使うことができます。まずActivePerlをダウンロードし、次にインストールウィザードの指示に従ってPerl環境を構築してください。
Perlスクリプトをテストするには、MS-DOSコマンドプロンプトを開き、Perlをインストールしたフォルダに移動して次のように入力します。
>perl ${PATH_TO_SCRIPT}/test.pl
このテスト用Perlスクリプト(test.pl)には、次の簡単なコードを記述しておきます。
print "Hello from ActivePerl!\n";
Perlファイルのデフォルトの拡張子は.plですが、.txtという拡張子でPerlスクリプトを作成、使用しても構いません。
このスクリプトを実行すると、「Hello from ActivePerl!」というメッセージが表示されます(図1)。これが表示された場合は、スクリプトが正しく実行されたことになります。
Perlの実行環境が整ったので、次にPerlとPHPを組み合わせる方法を説明します。