継続的なパフォーマンス改善
AIRは現在いろいろな用途で使われているが、デベロッパーに聞いたところ、「ゲーム」「電子出版」として需要が高い。特にゲームは先進的な機能、ハイパフォーマンスが求められる分野だ。
パフォーマンス改善にもリソースを費やしており、一番手をかけているのはGPU機能の部分。PCではGPUが当たり前になってきているので、GPUをフルに活用して、CPU負荷の軽減や表現力の向上を目指す。
中でも現在一番注力している機能が「ステージビデオ」だ。動画の再生は通常、ビデオのデコード、画像変換・表示処理(色変換、拡大縮小など)の2ステップで行われている。現在、前者はハードウェアに処理を投げることも可能だが、後者はFlashの中でのみ処理が行われている。ステージビデオは、その後者の行程をハードウェアで処理させる機能だ。
最終的にはCPUリソースを消費せずにHD品質の動画を表示することができ、表示品質やバッテリー持続時間などの向上が期待できる。
フルスタックの開発環境「Flash Platform」
アドビはFlash Platformをユーザーに触れる表示側の機能だけでなく、開発ツールやフレームワークなどを含めたフルスタックの開発環境として提供しているので、今後も生産性の高い開発ワークフローの進化が期待できる。下図がFlash Platformの全体像だ。