SharePoint 2010のワークフローの作成
Visual Studio 2010によるSharePoint 2010開発の基本(3)
[4]ワークフローにCreateTaskアクティビティを追加する
ワークフローにCreateTaskアクティビティを追加します。CreateTaskアクティビティは、タスクの新規作成を実行します。
ツールボックスから、[SharePointワークフロー]内の[CreateTask]を選択し、デザイン画面上の[logToHistoryListActivity1]の下にドロップします(図10)。
追加した[createTask1]の右上には赤色の警告アイコンが表示されています。アイコンにカーソルを持って行き、表示された下矢印をクリックすると、[Activity 'createTask1' には、CorrelationToken プロパティが設定されていません。]というツールチップが表示され、現状ではプロパティ設定が不完全であることが理解できます。
[createTask1]のプロパティウィンドウで、[CorrelationToken]の右側のフィールドに「taskToken」と入力し、Enterキーを押します。次に、[CorrelationToken]を展開し、表示された[OwnerActivityName]で、右側のリストから[Workflow1]を選択します(図11)。
CorrelationTokenプロパティに設定するトークン文字列により、アクティビティを関連付けることができます。後ほど追加するOnTaskChangedアクティビティやDeleteTaskアクティビティの各CorrelationTokenプロパティに、ここで設定した[taskToken]トークン文字列を設定することにより、タスクに関連したアクティビティを関連付けることができます。
次に、TaskIdプロパティに対してフィールド設定します。TaskIdプロパティとは、GUIDで表されるタスクIDを設定するためのプロパティです。タスク[createTask1]のプロパティウィンドウで、[TaskId]の右側のフィールドをクリックすると表示される[...]ボタンをクリックします。表示された[アクティビティのプロパティへの'TaskId'のバインド]ダイアログボックスで、[新しいメンバーへのバインド]タブをクリックします。そして、[フィールドの作成]をクリックし、[新しいメンバー名]は既定のままで、[OK]ボタンをクリックします(図12)。すると、新規フィールドが作成され、TaskIdプロパティに対して割り当てられます。
TaskIdプロパティと同様に、TaskPropertiesプロパティにもフィールドを設定します。TaskPropertiesプロパティとは、タスクのタイトルや説明、担当者などのタスク情報を設定するためのプロパティです。プロパティウィンドウで、[TaskProperties]の右側のフィールドをクリックすると表示される[...]ボタンをクリックします。表示された[アクティビティのプロパティへの'TaskProperties'のバインド]ダイアログボックスで、[新しいメンバーへのバインド]タブをクリックします。そして、[フィールドの作成]をクリックし、[新しいメンバー名]は既定のままで、[OK]ボタンをクリックします(図13)。すると、新規フィールドが作成され、TaskPropertiesプロパティに対して割り当てられます。
コードビハインドのWorkflow1.csを表示してみると、リスト4のようにWorkflow1クラス内に2つのフィールドが追加されていることが確認できます。これらのフィールドに設定した値が、createTask1アクティビティのTaskIdプロパティとTaskPropertiesプロパティにそれぞれバインドされます。
public Guid createTask1_TaskId1 = default(System.Guid); public SPWorkflowTaskProperties createTask1_TaskProperties1 = new Microsoft.SharePoint.Workflow.SPWorkflowTaskProperties();
次に、ワークフローのデザイン画面に表示を戻し、[createTask1]をダブルクリックすると、createTask1_MethodInvokingイベントハンドラーが生成されます。生成されたハンドラー内に、リスト5のようにコードを追加します(太字部分)。
private void createTask1_MethodInvoking(object sender, EventArgs e)
{
// タスクの設定
createTask1_TaskId1 = Guid.NewGuid();
createTask1_TaskProperties1.Title = workflowProperties.InitiationData;
createTask1_TaskProperties1.Description = "ここにタスクの説明を記します。";
createTask1_TaskProperties1.AssignedTo = "YHIROSE-PC\\yhirose";
}
先ほど追加した2つのフィールドに値を設定することにより、新規タスクの設定を行います。createTask1_TaskId1フィールドには、新しいGUIDを設定します。これが新規タスクのタスクIDとなります。
createTask1_TaskProperties1フィールドは、SPWorkflowTaskPropertiesクラスのオブジェクトで、タスクのプロパティを設定します。Titleプロパティには、タスクのタイトルを設定します。ここでは、手順[2]で作成したワークフロー開始フォームの入力データを設定しています。Descriptionプロパティには、タスクの説明を設定します。ここでは簡略化のため固定文字列を設定していますが、たとえばworkflowProperties.InitiationDataプロパティにシリアライズされたXML形式の文字列が渡るようにし、ここで文字列をデシリアライズして複数のパラメーターを復元し、タスクの各プロパティに設定することもできるでしょう。AssignedToプロパティには、タスクの担当者を指定します。ここも簡略化のため固定ユーザー名としていますが、ここもワークフロー開始フォームからユーザーを入力できるようにすることもできるでしょう。
この記事は参考になりましたか?
- Visual Studio 2010によるSharePoint 2010開発の基本連載記事一覧
- この記事の著者
-
山田 祥寛(ヤマダ ヨシヒロ)
静岡県榛原町生まれ。一橋大学経済学部卒業後、NECにてシステム企画業務に携わるが、2003年4月に念願かなってフリーライターに転身。Microsoft MVP for Visual Studio and Development Technologies。執筆コミュニティ「WINGSプロジェクト」代表。主な著書に「独習シリーズ(Java・C#・Python・PHP・Ruby・JSP&サーブレットなど)」「速習シリーズ(ASP.NET Core・Vue.js・React・TypeScript・ECMAScript、Laravelなど)」「改訂3版JavaScript本格入門」「これからはじめるLaravel実践入門」「はじめてのAndroidアプリ開発 Kotlin編 」他、著書多数。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
-
WINGSプロジェクト 広瀬 嘉久(株式会社ジェイテックジャパン)(ヒロセ ヨシヒサ)
<WINGSプロジェクトについて>有限会社 WINGSプロジェクトが運営する、テクニカル執筆コミュニティ(代表 山田祥寛)。主にWeb開発分野の書籍/記事執筆、翻訳、講演等を幅広く手がける。 2026年時点での登録メンバは約50名で、現在も執筆メンバを募集中。興味のある方は、どしどし応募頂きたい。著書、記事多数。 RSS X: @WingsPro_info(公式)、@WingsPro_info/wings(メンバーリスト) Facebook
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア

![図12 [アクティビティのプロパティへの'TaskId'のバインド]ダイアログボックス](http://cz-cdn.shoeisha.jp/static/images/article/5960/5960_12_s.gif)
![図13 [アクティビティのプロパティへの'TaskProperties'のバインド]ダイアログボックス](http://cz-cdn.shoeisha.jp/static/images/article/5960/5960_13_s.gif)