4:値をパラメータ化したテスト
googletestのすごいトコをもう一つ。例えば足し算のテスト:
class StackCalcTest : public testing::Test {
public:
StackCalcTest() : sc(5) {}
protected:
StackCalc<int> sc;
};
TEST_F(StackCalcTest,add) {
sc.clear().push(0).push(0).add();
EXPECT_EQ(0, sc.top());
sc.clear().push(-1).push(2).add();
EXPECT_EQ(1, sc.top());
}
こんなカンジでテキトーな値の組を(x,y)として、ちゃんとx+yを求めてくれるかテストします。ここんとこ、もっとたくさんのテストを楽に書きたい、例えば{-3, -2, ... 2, 3}と{-2, 0, 3}からそれぞれ1つずつ選んだ組(x, y)についてテストしたい、と。あるいはフィクスチャのSetUp()でいろんなパターンで初期化し、正しく動くことを確認したいとか。intの2つ組をコロコロ取り換えて足し算のテストをやってみましょう。
まずフィクスチャの基底クラスにtesting::WithParamInterface<パラメータ型>を追加します。
class StackCalcTest : public testing::Test, public testing::WithParamInterface<tuple<int,int>> {
public:
StackCalcTest() : sc(5) {}
virtual ~StackCalcTest() {}
protected:
virtual void SetUp() {}
virtual void TearDown() {}
StackCalc<int> sc;
private:
};
TEST_P(フィクスチャ名,テスト名) { ... }でテストを書きます。値パラメータはGetParam()で取り出すことができるので:
TEST_P(StackCalcTest,add) {
int x = get<0>(GetParam());
int y = get<1>(GetParam());
sc.push(x).push(y).add();
ASSERT_EQ(x+y, sc.top());
}
値パラメータを生成する部分は:
INSTANTIATE_TEST_CASE_P(Operations, StackCalcTest,
testing::Combine(testing::Range(-3,4),testing::Values(-2,0,3)));
testing::Range(-3,4)は-3以上4未満つまり{-3,-2,-1,0,1,2,3}、testing::Values(-2,0,3)は{-2,0,3}、そしてtesting::Combine()は与えられた集合の直積(デカルト積)すなわち各集合から要素を1つずつ選んで得られるすべての組を生成します。この例では足し算のテストが7*3=21通り行われます。GetParam()はフィクスチャ内のSetUp()でも使えるので、さまざまな前準備を仕掛けてテストできます。
おわりに
以上、googletestの使い方をざっくりと紹介しました。googletestには他にもさまざまな機能が盛り込まれています(サンプル・コードには出力部を差し替えてHTML形式のレポートを吐かせるサンプルを納めてあります)。
単体テストって正直メンドくさいんですよね。決して難しいわけじゃない、むしろif文すらろくに出てこないような単調でのっぺりしたテストが淡々と並びます。テスト・コードは疑う余地のないほどに単純じゃなきゃいけないのですよ。テスト・コードはテストできない、テストしなきゃならんよな、ややこしいテスト・コードでは検証結果が信じられませんから。
googletestはそこんとこ分かってらっしゃる。テスト・コードがなるだけ単純に/簡単に/短く書けるよう、さまざまな気配りが詰め込まれているように思えます。

