3. BPMNとは
BPMN(Business Process Modeling Notation)について
BPMNは、OMG(Object Management Group)によって定められた「ビジネス・プロセスのモデル表記に関する標準規格」です。
2004年にBPMN1.0が公開され、2011年1月に最新バージョンであるBPMN2.0が公開されました。BPMN2.0の仕様はOMGのサイトからダウンロードできます。
BPMNは、現場の業務に精通したユーザーが理解しやすいプロセス・フローから、システムで実行可能なレベルのプロセス・フローまでを記述できる表記方法です。
BPMN表記における“ワークフローの基本要素”
下図のプロセス・フローをもとに「ワークフローの基本要素」を説明します。
| イベント |
「プロセスの開始/終了」「他プロセスからのメッセージ受信」など、 プロセスの進行タイミングを制御するもので、ある事象の発生待ちを表します。 事象の発生タイミングに応じて、「開始イベント」「中間イベント」 「終了イベント」の3つに分類されます。 |
|---|---|
| アクティビティ |
上図において、「リーダー承認」など、角丸長方形で表現したものが アクティビティです。 プロセス・フロー上で実行される個々の作業を表します。 また、アクティビティが「それ以上分割できない単一の作業」である場合は 「タスク」と呼び、アクティビティが「複合的な作業のまとまり」を 意味する場合は「サブプロセス」と呼びます。 |
| シーケンス・フロー | アクティビティの実行順序を表します。 |
| ゲートウェイ | シーケンス・フローの複数分岐、マージ(合流)などのフローの制御を表します。 |
下図は、アクティビティを実行する「組織」や「ロール」を明確に表現する例です。
| プール |
プールは、企業やビジネスロール(売り手、買い手、製造者)といった プロセスの関係者を表します。 上図において、「顧客」および「ネット通販部門」が該当します。 |
|---|---|
| レーン |
役割や部署などによってプール内を分割する場合は、レーンを使って表現します。 上図では、ネット通販部門内を「注文受付担当」と「出荷担当」という役割で 分割して表現しています。 |
| メッセージ・フロー |
2つのプール間でのメッセージ送受信を表します。 上図では、「顧客」から「ネット通販部門」へ注文依頼が行われています。 【注意】投稿時点の「Activbiti Designer」(Ver 5.12.0)では、 この要素を利用できません。 |
BPMNでビジネス・プロセスを記述するメリット
「ビジネス視点の抽象度の高いプロセス・モデル」を段階的に詳細化し、最終的にBPMNエンジンで実行可能なプロセス・モデルに展開できます。
このため、以下のようなメリットがあります。
- 「現場の業務に精通したユーザー」が理解しやすい表現でプロセス・モデルを記述できます(要件定義段階から利用可能)。
- 「現場の業務に精通したユーザー」と「システム開発者」の二者間で同じプロセス・モデルを参照し、議論することができます(コミュニケーション齟齬の防止)。
- 記述ルールに従って作成するため、成果物品質が均一化されます。
- 作成された「プロセス・モデル」は、BPMNエンジンで実行可能な成果物となるため、別途、実行環境用の成果物を作成する必要はありません。


